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授業が終わるチャイムが鳴ってお昼休みになった。
倉持「いくぞ!屋上だ!」
A「えぇっ!?ちょっと待ってよ!」
さすが青道のリードオフマン。
すごい速さで走っていってしまった。
私も必死に追いかけたが、運動音痴の私はきっと周りから見たらジョギング程度に見えるだろう。
倉持「ヒャハハ!おっせー!」
倉持君は余裕の表情をして屋上の入り口で待っていた。
A「はぁ、はぁ、速すぎだよ〜」
倉持「さ、みんなインタビュー待ってんぜ!」
A「え?」
屋上の入り口から中を覗くと、
野球部の人たちがご飯を食べていた。
沢村「あ!倉持先輩!遅いっすよー!!増子先輩が倉持先輩のご飯狙ってます!」
増子「ウガウガウ〜(バラすなよ、沢村ちゃん!)」
亮介「あれ、その後ろにいる子・・・この前練習で失礼なこと言ってたよね?」
A「え?私何も言ってな・・・うっ!寒い!」
野球部って強いし、上下関係も厳しいイメージがあったけど、
やっぱり普通の男子高校生なんだな。
みんなそれぞれ楽しそうに会話したり遊んでいる。
哲「ところで新聞部の子、将棋は得意か?」
A「あ、松本です。昔おじいちゃんとちょっとやってました」
哲「そうか。一局どうだ?」
A「えっ?」
御幸「哲さんクソよえーからな」
A「えっ」
私も野球部に混ぜてもらい、いろいろな話もできた。
A「はいじゃあいきまーす。はいチーズ」
カシャ
最後は集合写真まで撮らせてもらえた。
これで新聞はなんとかなりそうだ。
倉持「いい記事書けそうか?」
A「倉持君、まさかこのために!?」
倉持「いやっ、まあ・・・。だってお前がこの世の終わりみたいなため息ついてやがったし。しかも3分おきに」
A「そうだったんだ、ごめん」
倉持「いいよ別に。そのかわり、いい記事書けよ」
A「うん!ありがと!」
やっぱり倉持君はいい人だ。
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作者名:Sone | 作成日時:2021年3月25日 22時