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―昼休み―
倉持「今月の新聞も見たぜ。まあまあ良かったじゃねーか」
御幸「でも、もっと俺のことカッコ良く撮ってよ」
A「うん、わかった」
七瀬「松本さん、一也の言うこと真に受けなくていいよ」
A「えっ」
いつものように他愛もない話をしていた。
すると、突然私のスマホが鳴り出した。
倉持「松本、電話か？」
A「あ、うん」
画面を見てみるとそこには『中原先輩』の文字が。
なんで急に・・・？
御幸「出ねーのか？」
A「うん。関係ない電話だった」
私はスマホをカバンにしまった。
しばらくすると、教室の入り口のほうが騒がしくなった。
倉持「なんだ？」
御幸「倉持、きっと俺たちには関係のないことだよ」
七瀬「そうだよ。私たち孤立してるから・・・」
A「みんな悲しいこと言わないでよ」
入り口のほうを見てみると、女子たちがキャーキャー言っている。
そして、入り口の前に立っていたのは中原先輩だった。
前までは茶髪だったのに、今は黒髪になっている。
黒髪でもイケメンだ・・・じゃなくて！なんでここに？
倉持「おい、あれ・・・」
中原先輩は私を見つけて一直線に歩いてきた。
中原「A。ちょっといい？」
A「もう授業始まるので・・・」
中原「すぐ終わるから」
このままだと先輩は帰らないだろうな。
そう思って仕方なく先輩と一緒に教室を出た。
あと5分ほどで授業が始まるため、廊下にはほとんど人がいなかった。
A「なんですか？」
中原「あのさ、俺この前言った通り、ほかの女の連絡先も消して真面目に生きてる。だから、もう一度やり直して欲しい」
A「先輩の噂は聞いてました。でも・・・」
中原「今は返事しなくていい！放課後、俺の教室に来てよ。また前みたいに・・・。じゃあ、待ってるから」
そう言って先輩は走って行ってしまった。
倉持「松本！」
気が付くと後ろには倉持君が立っていた。
A「倉持君・・・」
倉持「あのさ！」
倉持君が言おうとした瞬間、予鈴が鳴った。
倉持「・・・授業始まっちまうから、教室戻ろう」
A「うん」
倉持君、何を言おうとしたんだろう。
次は片岡先生の授業だから、私たちは急いで教室に戻った。
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作者名：Sone | 作成日時：2021年3月25日 22時
