羽宮さん、動きます【東京リベンジャーズ】

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まあそれから数年後はお察しの通り
父が母にDV。
あーほら、一虎まで怯えてるって
え？私？
全部知ってたので目がしんでるよこの歳にして。
ちなみに一虎なんだけど思いのほか可愛くて
普通に可愛い可愛い弟です

「姉ちゃん……」

涙目で一虎が駆け寄ってきた
可愛いが過ぎないか、私の弟
姉ちゃんは貴方が攫われないか心配だよ……

『んー、どした一虎？』
「お父さん、怖い……」

だろうな。
息子の目の前で母親に暴力振るう父親とかゴミやん
怖くない訳ないやん
だから殴られそうだなーって思ったら私はそそくさと部屋を出てます
私もまだ子供、力で親に負けてしまう以上
ここは何もしないのが得策。
まあでも傷心の一虎を放っておくほど冷たい姉じゃないので……

『そっかあ、またかー……
じゃあ姉ちゃんとお散歩する？』
「！さんぽ……する」

家の外にいれば少しは気が紛れるでしょ。
殴られる音も罵倒の声も聞こえなくなるし
姉ちゃん暇だし。
あとトコトコと歩く弟が可愛い。

『ん、じゃ行こっか
あ、そうだ
姉ちゃんとの約束、覚えてる？』
「ん！おててを離さない！」
『正解です！偉いねぇ一虎〜！』

わしゃわしゃと頭を撫でてあげると
嬉しそうに笑う一虎、うん可愛い
これが毎日見られるなら散歩なんていくらでもしてやるわって思う。

「へへ、姉ちゃんの手好きー」
『姉ちゃんのことは？』
「大好き！」
『くっ可愛いな写真撮らせて』
「？」

ぎゅーって繋いでいる手を握ってくる一虎
可愛いが過ぎてしんでしまう……
私も弟の小さな手を優しく握り返す
ニコニコと笑う一虎を見ていると
守ってやらねばと思ってしまう

『ねぇ、一虎』
「なあに？」
『もし何かあったら、いつでも姉ちゃんに相談しなね』
「……？」
『大事な家族で、大事な弟なんだから
聞かなくたって一虎の味方だよ』
「姉ちゃん……？」
『あっ、ごめんね
難しい話だったね
姉ちゃんが言いたいのは一虎の事ずっと大好きだよーって事！』
「！僕もー！」
『ｳｯ……』
「姉ちゃん！？」

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