Seventh dag ページ8
まだ誰もいない日曜日の体育館の中に1人木吉は立っていた
木吉「ふぅ……シュッ」
木吉の手から放たれたボールは弧を描いて飛んでいった
…スポッ
伊月「ナイスシュート、木吉!」
静かな体育館の中によく通る声が響いた
木吉「おぉ、伊月。来るの早いな」
伊月「少し自主練しようと思ってな…でもお前も来るの早いじゃないか。気合い入ってるな」
木吉「まぁな」
遠くを見ながら答えた木吉の横顔はどこか悲しそうだった
ーーーーーー
A「鉄平さん、今頃練習してるんだろうな…」
あれから2,3日経ったけど、まだ外出許可がでない…
A「鉄平さんに会いたいなぁ…」
ーーーーーー
リコ「ほら!しっかり走りなさい!」
日向「カントク…少し…休憩しようぜ…もう…限界近いんだけど…」
現在誠林高校バスケ部は外周に出ている
…周りの人から見るとかれこれ30周しているように思える
リコ「しょうがないわねぇ…じゃあ、10分休憩!」
休憩という言葉を聴いたとたん部員達は倒れ込んだ
木吉「はぁ…かなり疲れたな…」
土田「オレも結構…やばいかも…あれ?」
木吉「どうした?」
土田「あの信号のとこにいるのって…」
指差した先には
木吉「A!」
確かまだ外出許可が出てないはず…なんでこんなとこに…
A「あっ、鉄平さん!」
木吉に気づきAは走ってこちらに向かってきた
と、いきなり
木吉「走るなA!!」
木吉の叫び声が響いた
日向「うお!いきなり叫ぶな木吉!って、お前何処行くんだよ!」
日向の声も届かず、木吉はAの方へ走っていってしまった
日向「何なんだよアイツ…」
ーーーーーー
A「鉄平さん!」
木吉「何考えてるんだ!走るなんてダメに決まってるだろ!」
A「だって、鉄平さん見つけて嬉しくなってしまいまして…」
怒られてシュンとしてしまったAは大人びた見た目と違い子供っぽく見えて木吉はおもわず笑いそうになった
木吉「まぁ、次からは気をつけろよ」
A「はい」
あれ?でも、確か…
木吉「お前、まだ外出許可出てないだろ。何でここにいるんだ?」
A「いや〜。あまりにも暇だったので怒られる事覚悟で抜け出してきちゃいましたww」
木吉「お前な…」
でも…久しぶりにAの顔見れてなんかうれしいな…
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作者名:VALGUS | 作成日時:2014年3月13日 19時