第231話:警告 ページ41
直接私に「辞めろ」と脅したり手紙を送るようなことをしてはすぐ足が着きますし、赤司さんがそんなことを見逃すはずがありません。
推理して、特定して、ペナルティを与える。
赤司さんなら、それができますよね?
眞鍋朝人という第三者を介入させたのは身バレを防ぐ為なのか、それとも彼が私に執着を持つ人物で、利害の一致から手を組んだだけなのか。
分かりませんが、彼にとっては、「水織Aを狙うフリをする」という簡単な任務を遂行するだけで、上手くいけば私を捕まえられる利点しかない話です。
首謀者としても、咄嗟に誘拐事件を成立させ短い時間で全てを準備する頭脳を持ち、他人を動かすことに長け、狂っていて尚且つ私に執着する眞鍋朝人という人物は、実行犯として最適な人選です。
最後に「またね」と言って去ったのも、また同じことが起こるかもしれないと思わせるダメ押しでしょうか。
退部の選択肢は最終的に私は選びませんでしたが、また彼が現れるかもしれないことには怯えたり警戒したりせずにはいられません。
これこそが、あちらの本当の目的である「警告」、で。
バスケ部にいれば危険だと、暗に脅したかったのではないかと、私は考えました。
「はぁ……なる、ほど。
そんな回りくどいやり方をしたのは、首謀者がボク達に正体を勘づかれるのを恐れたから、ってことですか。
Aが誰かに、バスケ部から追い出したいほど恨まれているというのは信じ難いですが。
……それで、彼等の目的が分かった所で、Aはこれからどうするつもりなんですか?」
…そうですね。
恐ろしいのは、眞鍋朝人が匂わせた「また遊ぼう」が本気にしろフリにしろ、私は警戒を続けないといけないということです。
そしてそれはいつまで続くか分からないーーーー具体的に言えば、こちらが首謀者を捕まえるか、私が折れてバスケ部を辞めるかしなければ終わらないでしょう。
素直に従ってあちらの要求がエスカレートする可能性もありますし、私個人としても大人しく辞める気はまだ無いです。
…怪我人や、部活に支障が出ないうちは。
「だから、テツくん。皆にも、もしかしたら昨日以上にこれから迷惑を掛けるかもしれませんが、…許してくれますか?」
「そんなの迷惑だとも思ってないです。
ボクはキミとキミの居場所を守りたい。それだけですから。
むしろ頼ってくれて嬉しいです。」
「……ありがとう。
とっても、本当にとっても心強いです。」
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Mae(プロフ) - ?? ??さん» わー!嬉しいコメントありがとうございます!遅くなりましたが続編もぜひお楽しみ頂けたらと思います!^^ (2022年4月19日 19時) (レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
?? ??(プロフ) - つい一気読みしてしまいました、、くっそ面白かったです続き待ってます!!! (2022年4月9日 21時) (レス) @page47 id: faab22f8d0 (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - ルカさん» お待たせしてすみません!汗楽しみに待っていて頂けて本当に嬉しいです!!(*ˊ˘ˋ*) (2022年1月20日 3時) (レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - やはりMaeさんは神だ…!更新ありがとうございます! (2022年1月16日 21時) (レス) @page46 id: e645865379 (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - ルカさん» 神!?笑コメントありがとうございます!書き溜めておりますので暫しお待ちを!かっこいい赤司くん書けるよう頑張ります(^^) (2022年1月8日 16時) (レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mae | 作成日時:2021年3月17日 2時