第217話：理解 ページ27
｢………はっ？｣
今度は素っ頓狂な声で目を丸くする赤司さん。
無理もない、今の言い方じゃ語弊がありすぎた。
ええと、なんて説明したらいいのかな、
｢それはつまり、
眞鍋に付けられた傷跡を僕になぞって上書きして欲しいということか？｣
｢なんて話が早い｣
全然語弊を産んでなかった。
理解する能力が高すぎる。
赤司さんの言った通り。
要は、眞鍋くんの感触が残る傷跡を、赤司さんの感触で上塗りして、消してもらえたらと考えたのだ。
もちろん傷自体が一瞬で消える訳ではないけど。
私と赤司さんに残る嫌な記憶の痕跡をーーーー目に見えない方の傷痕を、少しでも無くせる可能性があるなら、やってみる価値はあると思う。
ただ赤司さんが私の怪我を見るのが嫌なら、いつもの｢お願い｣みたいに強制はしない。
こういう心理療法みたいなことは、なにより気持ちが一番大事なので、不快感が勝るならやらない方がいい。
そう思っての提案だったけど、赤司さんは迷うことなく｢やろう｣と言った。
｢…いいんですか？｣
｢やろう。今すぐ。
距離を取って逃げていた僕だけど、Aの方から触れていい許可が出るならそんな機会逃す訳にはいかない。
ただし、二つルールを設けよう。｣
ひとつ、眞鍋にされたことを一つ残らず全て言うこと。
ふたつ、Aが嫌だと思ったらすぐに言うこと。僕はその際すぐに手を止め離れる。
いいね、と念を押す赤司さんの勢いに、一も二もなく頷く。
｢さて、｣
｢ひゃっ！？｣
ぐるりと簡単に体の上下を入れ替えられ、私を見下ろす赤司さんがいつもの調子に戻ってこう言う。
｢僕が聞き届けると言った以上、これはいつもの｢お願い｣と変わらないということになるね。
｢お願い｣を叶える条件を、いつものように頼むよ。｣
にこりと笑う赤司さんに、私は期待と安心と、何故かちょっとの嫌な予感を感じつつ、恒例通りに口を開く。
｢ーーーーはい。
お願いします、征十郎さん。｣
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Mae(プロフ) - ?? ??さん» わー！嬉しいコメントありがとうございます！遅くなりましたが続編もぜひお楽しみ頂けたらと思います！^^ (2022年4月19日 19時) (
レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
?? ??(プロフ) - つい一気読みしてしまいました、、くっそ面白かったです続き待ってます！！！ (2022年4月9日 21時) (レス) @page47 id: faab22f8d0 (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - ルカさん» お待たせしてすみません！汗楽しみに待っていて頂けて本当に嬉しいです！！(*ˊ˘ˋ*) (2022年1月20日 3時) (レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - やはりMaeさんは神だ…！更新ありがとうございます！ (2022年1月16日 21時) (レス) @page46 id: e645865379 (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - ルカさん» 神！？笑コメントありがとうございます！書き溜めておりますので暫しお待ちを！かっこいい赤司くん書けるよう頑張ります(^^) (2022年1月8日 16時) (レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mae | 作成日時：2021年3月17日 2時
