第193話：連携 ページ3
「…………えっ、」
からりん、とバットが床に転がる音が響く。
倒れ伏した男が腹部を押さえ悶え苦しみ始めたことから赤司が何か反撃したのであろうことはわかるがーーーーAから見て死角だったことを差し引いても、何が起きたのか目で追えなかった。
詳しいことは分からないけど、あの男の痛がりようでは、多分肋骨が折れている。
理解の追いつかない光景に一瞬注意を奪われる……が、赤司が転がった金属バットを遠くへ蹴り飛ばしたのを見て我に返り、一斉にキセキ達を囲む男達が動き出した。
男達はそれぞれがバットや角材などの武器を手にしており、人数の有利を疑っていなかった。
実際、二人に囲まれる青峰はリーチのある武器を振り回す敵を前にして避けるだけで精一杯であり、なかなか懐に入れずにいた。
「チッ…」
攻撃の合間になんとか反応して拳を差し込むも、致命的なダメージが与えられない。多少無理して突っ込めれば話は別だが、「怪我をしてはいけない」という条件が枷になり、今一歩のところで踏み込めずにいた。
今の所反射神経だけでどうにかなっているが、このまま避けていても削られるだけである。
一度武器を奪うのもありか、と一瞬意識が思考に逸れた時。
ガッ
「！？ 離せッ……！」
敵の一人が背後から回り込み、青峰を羽交い締めにする。
驚いたのは一瞬で、すぐに暴れて腕を解こうとするが、
「もらった！」
「！」
正面から向かって来た男がバットを勢いよく振りかぶっていた。
間に合わない、と一発食らう覚悟で青峰が身を強ばらせる。
「青峰ッ！」
「！？」
不意に遠くから伸びてきた手がバットを振りかぶる男の腕を掴んだ。
反射的に振り向く男の顔面に間髪入れずに防犯スプレーを噴射した緑間は、勢いそのままに男を体当たりで突き飛ばす。
「……！ 緑間ぁ！それ貸せッ」
緑間から投げられたスプレー缶を受け取った青峰は背後で自分を押さえつける男の顔にも吹き付ける。
痛みに拘束する手を緩めた男を蹴り飛ばすと、未だ動揺中の角材持ちの男に投げつけ頭にクリーンヒットを決めた。
「ナイス、緑間」
「ふん。一人になるなと言われたのを忘れたか。
勝手に怪我をされては困るのだよ」
「わりーって、サンキュー」
バシバシと背中を叩く青峰の手を嫌そうに緑間が振り払った。
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Mae(プロフ) - ?? ??さん» わー！嬉しいコメントありがとうございます！遅くなりましたが続編もぜひお楽しみ頂けたらと思います！^^ (2022年4月19日 19時) (
レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
?? ??(プロフ) - つい一気読みしてしまいました、、くっそ面白かったです続き待ってます！！！ (2022年4月9日 21時) (レス) @page47 id: faab22f8d0 (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - ルカさん» お待たせしてすみません！汗楽しみに待っていて頂けて本当に嬉しいです！！(*ˊ˘ˋ*) (2022年1月20日 3時) (レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - やはりMaeさんは神だ…！更新ありがとうございます！ (2022年1月16日 21時) (レス) @page46 id: e645865379 (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - ルカさん» 神！？笑コメントありがとうございます！書き溜めておりますので暫しお待ちを！かっこいい赤司くん書けるよう頑張ります(^^) (2022年1月8日 16時) (レス) id: d276010101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mae | 作成日時：2021年3月17日 2時
