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イタチは千鳥を受け止めて、サスケの腕を折った。
大事な弟が生きるためなら、骨ぐらい安いもんね。
ん。わかるってば。
……まあ、それよりも。
「む……!? おぬし、もしやAか……!?」
「ん。……えっと、自来也様、ですか? すいません。幼い頃の記憶が曖昧でしかなくて……」
「えろ仙人知り合い!?」
「Aはお前の姉だ!」
「なんでこいつらといるんだってばよ!?」
「ワシが知りたいわ!」
んー……。
……詳しく言えないしなぁ……。
まあ、言える範囲で……。
「攫われた後の記憶はごちゃごちゃしているんですけど、ある日イタチに会って、約束してくれたんです。彼。……"木ノ葉に送り届けて、弟と暮らせるようにする"って」
「ほー……。女に幻術を掛ける、男の風上にもおけぬ奴とは思ったが……………そうか。イタチ、おぬし、その子と何かあるのか?」
「……あるの?」
「…………」
私が問い質すとイタチは黙りだった。
ないのか。
……ん。ないね!
「まあ、目当てはナルトか」
「そうなの?」
「暁の命令だ」
「……………………………………………へぇ」
ああ。なんだ。
……そうか。
「ん。……イタチ。……やっぱ、殺すね」
嘘つき。
嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき!!!!
約束を破った!
チャクラを練る。
鎖で縛って、封じて、木の養分にしてやる!!
「A」
「!」
印を結ぶ前に、自来也様が止める。
「おぬし、さっきの印は……」
「……自来也様。私は、あの日からナルト以外いらないのです。……木ノ葉がどうなっても、どうでもいい。だから、安心してください。そもそも私は暁ではありませんから」
だから、イタチが死んでも関係ない。
まあ、でも。
うん。
少し、寂しいかな。
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作者名:枯葉 | 作成日時:2022年5月29日 23時