【NARUTO】隠しごと -拾-

弍 ページ5

空はいつの間にかすっかり明るくなった。

修行を終えた私達は今、

人通りも多くなってきた商店街を歩いている。





「おっ、サスケさんにAさんじゃないか！おはよう！」





なんて声をかけてくれるお店の人が沢山いて、





『おはようございます』





その都度挨拶を返す私。

対して隣にいるサスケは愛想の悪さ健在だが、

ほんの少し頭を下げているだけ、百歩譲って良しということにしておこう。





『私これから少し買い物するけどサスケはどうする？

まだ任務の報告書残ってるって言ってたよね』





「買うのは食料か？」





『うん、あ、でもそんな買う予定はないから荷物の事は大丈夫』





「そうか、なら先に帰る。

悪いな」





『分かった。頑張って』





そうしてひとまずサスケとは別れ、商店街を再び歩き出す。





その時、数人の子供達が楽しそうに私の横を走って通り過ぎた。



アカデミー卒業くらいか。

ちょうど今は時期的に卒業試験が終わったくらい。

卒業試験に受かった子供は将来への希望と期待で心踊らせていることだろう。





「Aおはよ！」





すると後ろから名前を呼ばれ、振り返るとそこにはサクラが立っていた。





『おはようサクラ』





「昨日は遅くまで任務だったの？」





『ああ、うん』





昨日は、というか昨日も。

暗部関係の任務。別段、夜遅いからといって生活に支障はない。





「あっそうそう！カカシ先生が呼んでたわよ」





『私を？何の用だろう』





「うーん、私は呼んで来いとだけ」





『そっか、とりあえず行ってみる。

教えてくれてありがとう』





「うん！」





それからサクラと別れ再び歩き出す。





暗部の事？



否、違う。

直感的にそう感じた。









『面倒な事が起こりそうね』

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