【NARUTO】隠しごと -拾-

弍拾陸 ページ29

「コウ！待ってって！」





ｺｳ「ったく、何なんだよ。

A先生、やっぱり隠してることあんじゃねーか」





ｱｷ「誰にだって隠しごとくらいあるでしょ」





「そうだよ。

私の先生である前に“うちはA”なんだよ。

私達が知ってはいけないようなことなんて沢山…」





ｺｳ「ここまできてそれ言うか？」





「現に勝手についてきたのは私達であって…」





『伏せて！』





するとその時、突然A先生の叫び声が響き渡った。

と、同時にｶﾞｷｷｷﾝという金属音が耳に飛び込んでくる。

前を見ると、先程も見たA先生の後ろ姿と私達を守るように覆っている蒼い炎。





「！？」





スサノオ越しに見えるのは、サスケさんの闘ってる姿だった。

先程のうちはシンともう一人、赤い雲の模様の入ったマントを羽織った人が相手に。





「すごい…」





今度は、サスケさんの写輪眼と輪廻眼を使った闘いに開いた口が塞がらない。

あっという間に地に倒れ込む敵2人。





「…そうか。

…これがお前の瞳の力…うちはサスケ…！」





先程は激しく動いていたから分からなかったが、今喋る敵の頭には目が埋め込まれていた。





「“暁”復活の為にぜひとも欲しい代物だ」





ｹｲ「“暁”？その組織はもう無いはず…残党か？」





『いいえ、残党もいないわ。

皆死んだ』





「流石は元暁のメンバー、うちはA。

正確な内情まで知っていたのは本当らしい」





『…』





元暁のメンバー…A先生が？





「オレの名前はうちはシン」





衝撃の事実に頭がついていかない私達を他所に、頭に目が埋め込まれた敵は続ける。

しかし、名乗られた名前は“うちはシン”。





「子供と同じ名前？」





ｻｽｹ「捕らわれてからゆっくり本当のことを喋れ。今は黙ってろ」





ｼﾝ「平和は人としての進化を止める」





そうサスケさんの言うことなんて聞かず言うと、私達目掛け一直線に無数の刃を降らす。





「！」





ｻｽｹ「ぐっ！」





反応の遅れた私達を庇い、背中でそれを受け止めるサスケさん。





『サスケ！』





ｻｽｹ「大丈夫だ…」





しかし、その刃はサスケさんの体の動きを制御する。





ｼﾝ「進化無き種はいずれ滅ぶ」





「！」





さらに、新しい大量の刃が私達に向けられた。





『3人をお願い』





ｻｽｹ「A！」





それを見たA先生が一言サスケさんに言ってから、ほんの一瞬の出来事だった。









『私の愛する人と愛弟子に何してくれるのよ、この偽暁が！！』

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