【NARUTO】隠しごと -拾-

弍拾壱 ページ24

あの日から暫く経って再びやってきた休みの日。





「やっぱこうなるよね」





ｺｳ「何だよ、嫌なら帰っていいんだぞ。

俺一人で行くから」





今、私達は里の出入口である、あんの門にいる。

因みにあんの門とは、“あん”と書かれた門だから、という何の捻りもない理由で私達が勝手にそう呼んでいる。





「そうじゃないけど、A先生本人に聞いたら良くない？」





ｺｳ「そしたら最初からA先生に聞けばいい話じゃねーか」





ｱｷ「諦めな、ハル。

コウはもう、そういう(・・・・)モードに入ってる」





「だね…」





「Aなら休暇の度に朝から里を出てるわよ」というイノさんの確証ある言葉を受け、今日ここに来た。

門番さんに、A先生はもう里を出たかと尋ねると、つい先程、という返事が返ってくる。





ｺｳ「はえーな。

俺たちも十分早いと思ったのに」





「私達、A先生の忘れ物を届けるように言われてて直ぐに追いかけないとなんです」





適当なそれっぽい理由をつけ門番さんから許可がおりると、私達は礼を言いすぐさま駆け出した。





ｺｳ「しっかりハルも乗り気じゃねーか」





「コウだけA先生のこと知るなんてズルいもん」






ｺｳ「ハルならそうくると思ったぜ！」





ｱｷ「口を動かす前に足を動かしなよ。

相手はあの“うちはA”。

追いつけず見つからない可能性だってあるんだから」





ｺｳ「おうよ。

んじゃ、行くぜ！」





その言葉を合図に、森に入っていた私達は木を蹴る力を強めた。

弍拾弍→←弍拾

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す