ごん、再び ページ34
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「A、今の隊員の派遣状況わかるか」
「ちょ〜っと待ってね」
パソコンの中の情報を引っ張り出す。
「えー……幸田さんと坪内くんが今中也さんの西方の小競り合いの鎮圧を助けに行ってて、トルストイさんが現在北海道」
「さんきゅ」
向こうではトーマスがバ…V…ヴァイスと戯れている。
言いにくくてむかつくけど可愛いから許す。
「ねぇ、ごんちゃん」
「安部です…待ってトーマス、君どこでそのあだ名知ったよ」
「んん〜?りゅーくんに聞いたー」
「龍くっ…?!」
何?
その龍くんってのは芥川さん公認なの?
どこまでフレンドリーなの?
恐ろしいわトーマス。
「それだったら頭って呼んでほしいんですけど」
「え〜、ごんって名前嫌い?嫌いなの?」
「嫌いじゃない。嫌なの」
「なんなの」
え、みんな嫌じゃない?
自分と全く関係も脈絡も感じられない名前で呼ばれるの。
嫌じゃない?
嫌じゃない?(しつこい)
「じゃ、嫌いじゃないなら僕もごんって呼ぶ〜」
「お願いしますやめてください。そしてどさくさに紛れて抱きついてくるのもやめてください仕事できない」
「も〜、ごんちゃんったら初心なの?初心なんだな〜」
「あ?」
「お前ら仕事しろ!」
「私ちゃんとやろうと思ってるもん」
「『思ってるもん』じゃねえ!やれ!」
「あーあー、これだからおじさんは」
「俺まだ21!」
苦労人だな。
「僕ヴァイスのお世話があるから〜」
「お前っ!」
「まあまあ、目の保養になるじゃあないか」
「それはお前限定だろ!」
「ほらほらそんな大声出すとみんなに迷惑だよ〜。私はちょっと外に行ってくるからね、あとよろしく」
「お、おいてめっ…」
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作者名:のーと。 | 作成日時:2018年2月6日 18時