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ヤバっ！怖っ！
どうしよう。肌寒くなって来ちゃった。
まずはなんだっけ？
星？星で方角を……。
星出てないし。
年輪？
切り株なんてないしっ！！
って言うか、そもそもここから駅がどっちの方角かさえ分かんないし！！
あ〜。スマホなければ何もできないじゃん。私。
何これ、こんな学校の近くの住宅地で、恐怖感じるなんて、ありえない！！
怖い。どうしよう。怖い！！
夕焼けが暗転する時間の速さを、今までまったく感じたことがなかった。
こんなに早いんだ……。
「……
え！？
小湊くんだった。
小湊「ええ？！どうしたんですか！？こんなところで！！」
A「小湊くんこそ、なんでこんなところに？」
小湊「いえ、そこ、もう寮ですよ。土手で素振りしてたら、ウチの制服の人がウロウロしてるのが見えたから。まさか
私は万歳のポーズで小湊くんに駆け寄って、両手を肩に当ててへたれ込んだ。
A「あぁぁぁぁ〜。ありがとう〜。怖かった〜」
小湊「……あの。御幸先輩は？」
A「え“？あ〜。帰ったんじゃない？かな？」
小湊「こんなところに、彼女、置いて……？」
ニッコリと穏やかに笑う小湊くんしか、見たことなかったけど、何？すごく冷たい顔して。
小湊「……だったら忖度いらないよね」
A「ん？何？」
小湊「いえ。なんでもないです。駅まで送りますよ」
A「ありがと！」
なんと愛らしい子だ！！
きっと天使だ。天使に違いない。
天使じゃないなら天子だ！
やんごとなき天子だ！
私は駅に向かって歩き出す小湊くんについて歩いた。
小湊「
A「ん？何？」
小湊「御幸先輩、ちゃんとホントのこと、言いました？」
A「え？」
小湊「ホントのこと」
A「多分……」
小湊「そうですか……。で？
A「えっと……、そのうち聞こえて来ると思うので」
小湊「聞こえてくる？」
A「結末と言うか……」
小湊「結末！？え？終わっちゃったんですか？！」
A「えへへ。先ほど……」
小湊「なに……それ」
小湊くん、やっぱりすごく冷たい顔してる。
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作者名：ほさつ1秒83 | 作者ホームページ：https://twitter.com/hosatsu1_83
作成日時：2020年9月4日 16時
