私じゃない私 guest春市＆栄純 ページ20
その日の昼休み。
私がいつメンとお弁当を食べ終わった頃、学食から帰ってきた御幸が小湊春市くんと沢村くんを連れて戻ってきた。
一軍女子の皆さまが「可愛い♡可愛い♡」と騒いでいる。
もちろん我々5人も類にもれなく、そのあまりのキュートさに、遠くから2人を愛でようとしたのに、なぜか真っ直ぐにこちらに向かってきた。
御幸「な？」
小湊「確かにちょっと……。大丈夫ですよ。やってみます！」
沢村「
A「はふ〜ん///」
御幸は私にチョップした。
御幸「お前、いいかげんにしろよ？」
そこに麻耶がやって来た。
麻耶「御幸ー。ほい、コレ。頼まれてたやつ」
御幸「おー、サンキュ」
麻耶が持ってきたのは、秋物のヘアカタログだった。
沢村「春っちくん。ホントにできるのかね？」
春市「御幸先輩に頼み事されるなんて、なかなかないからね。期待に応えなきゃ、男じゃないでしょ？」
小湊くんはブレザーを脱いで、ワイシャツの袖を肘まで腕まくりした。
うちのいつメンたちは、その可愛さと、腕まくりしたワイシャツからチラリと見える腕の逞しい筋肉とのギャップに萌え死しそうになっている。
はまち「ああ！もう辛抱たまらん！」
たま「写真撮っていい？」
はまちはたまちゃんと一緒に春市くんをスマホに収めた。
御幸「そんで、お前はココ」
御幸は私をイスに座らせて、麻耶はどっから持ってきたのか、新聞紙で私を巻いた。
A「え？なになに？」
御幸「ヘアーサロン春市」
御幸はニヒルに笑った。
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作者名：ほさつ1秒83 | 作者ホームページ：https://twitter.com/hosatsu1_83
作成日時：2020年9月4日 16時
