ローテーション ページ17
ザワザワと私を見る派閥の人間。
「…では開幕戦を開始する。
まず、ジャンルはビリヤード。
ルールはローテーションだ。」
マスターがスイッチを入れビリヤード台から4本のキューとセットされたボールが上がってくる。
ビリヤードで一般的なものはナインボールだが、今回はローテーション。
落とす順番は関係なく
1のボールだったら1点、15のボールだったら15点という、ひとつのボールに対するポイントの差が激しいゲーム。
「ローテーションが開幕戦なんてマスター変わってますねぇ。
これはうらたんの得意中の得意やないですか〜」
センラはキューを手に取り貼り付けたような笑顔でうらたをみる。
「…言っとくけど不正はしてねぇよ。
得意分野ってもローテーションは運半分な所もあるしな。」
キューの先を磨きながらうらたが反論するとセンラもわかってますと言わんばかりの表情をした。
「…先攻のブレイクショットを打つのは誰になるん?
いつもみたいにルーレットで決めるん?」
志麻がマスターの方へ向き直ると
そこにはルーレットが用意されていた。
「あぁ、ルーレットを考えていたが
今回は参加してない♡派のリーダーがいるからな。
平等にそいつに決めてもらおう。」
赤のパラソルにいた彼はシャンパングラスを片手に戻って来た。
「え、なに僕が決めてええん?
今回参加してなくてそんな権利貰えちゃうとか俺ラッキーすぎんか??」
坂田はおちゃらけた風に言うと
「そんなんなぁ、面白いゲーム見たいし、Aちゃんからに決まっとるやん?」
こちらを指さし、笑みを浮かべた
「A。お前からブレイクショットだ。
今回は15点先取だ。つまり15番ボールを入れたら1発で勝ちってことだな。」
…15点。
ローテーションはルールで1番手前にある1番ボールに必ず玉をぶつけなければいけない。
それに対し15ボールは3列目の真ん中。
…1回で15点はほぼ厳しい。
というか、ビリヤードやったことないし、キューの持ち方すらままならないんですけども????
なんだかんだ思いながらも順番は回ってくる。
「開幕戦。
ビリヤード、ローテーションルール
先攻、A ゲーム開始!!」
_______________________________
マスターの声を皮切りにゲームは幕開けた。
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カシューナッツ(プロフ) - せんぶり茶((こたぬきさん» 本当ですか…!良かったです;;考え方的にもいちばんクラブが穏やかですよねw (2020年5月10日 22時) (レス) id: ce13abbe74 (このIDを非表示/違反報告)
カシューナッツ(プロフ) - あかなさん» ありがとうございます…!続編もどうぞお楽しみください…! (2020年5月10日 22時) (レス) id: ce13abbe74 (このIDを非表示/違反報告)
せんぶり茶((こたぬき - すごく面白かったです!! 私はクラブ派だなー (2020年5月10日 12時) (レス) id: 8f7fc2a813 (このIDを非表示/違反報告)
あかな - 初めて小説で一気見してしまいました。。。本法に面白かったです。続編も楽しみにしてます! (2020年5月10日 1時) (レス) id: 538da1fbd2 (このIDを非表示/違反報告)
カシューナッツ(プロフ) - 澪華さん» わわっ!;; カジノだと普通のルーレットかなと思われると思っていたので気づいていただけてとても嬉しいです;; (2020年5月8日 1時) (レス) id: ce13abbe74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カシューナッツ | 作成日時:2019年10月9日 22時