43.大切な人 ページ44
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ナルトくんは白を圧倒していた。
だが、白のお面が取れた瞬間殴るのをやめた。
面のしたはこの間出会った男の子だったのだ。
「僕を殺せないんですか」
『…』
ナルトくんは白を殴るが先程の殺す勢いとは違った。
「知っていますか。夢もなく…誰からも必要とされず…ただ生きることの苦しみを」
「…何が言いたいんだ」
「再不斬さんにとって弱い忍は必要ない…君は僕の存在理由を奪ってしまった」
白にも昔大切な人がいた。
両親だ。
だが、白の父が母を殺した。
そして白をも殺そうとした。
霧の国では血継限界を持つ人間は忌み嫌われてきたらしい。
汚れた血族と…恐れられていた。
白の母は血族の人間だった。
それが白の父に知られ、白は父を殺してしまった。
その時白は自分が必要とされない存在だと思った。
だが、再不斬は白を必要とした。
「嬉しかった…!!」
白は涙を流し心底嬉しそうな顔をする。
ナルトくんは白の気持ちがわかるからこそ殺せない。
そして私も白のことは殺せない。
「ボクを殺してください」
_____
その頃カカシたちは__
「目でも耳でもダメなら鼻で追うまでのこと」
口寄せの術を使い、犬を呼び出していた。
再不斬はカカシによって捕らえられていた。
「術中にはまってたのはお前の方だ。もはや霧は晴れた。お前の未来は死だ」
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このままでは再不斬も白も死んでしまう!!
なんとか白が向こうへ行くのをやめさせなければ!!
でもそんなことしたら、再不斬がカカシ先生に殺られてしまう。
『ナルトくん、こっちは任せたよ!私はカカシ先生のところへいってくる』
そういって、もうスピードでカカシ先生のところまできた。
…今度瞬身の術でも身につけよ…。
『カカシ先生!!』
「A!!なんで来たんだ!?」
『私にもわかりません。ほらそれより再不斬から目を離していいんですか?』
カカシ先生はああ、そうだなといって再不斬に向き直る。
そして手にチャクラを溜めだした。
雷切だ。
私がここに来たとしてどうする…。
あの雷切を止められるのか…?
そして再不斬、白を止められるのか…?
私は何もわかっていない。
「あきらめろ。お前の未来は死だ」
私は誰一人助けることはできないのか…。
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作者名:紫苑歌 | 作者ホームページ:http://id52.fm-p.jp/615/tsuna101413/
作成日時:2015年7月12日 3時