東京卍會の姉貴

ドラケン ページ6

『うーん…君を弟と呼ぶにはちょっと…無理があるよな』

龍｢本当にな｣



今日も今日とて、校門前の東卍メンバー。

本日のシフトはドラケンらしい。

これ順番に規則性とかあるのかな。



龍｢毎回俺らが迎えに来てってけどよ、迷惑だろ？マイキーが飽きるまで付き合ってやってくれ｣

『マイキーが立案したの？道理で回りくどくてメンドイ訳だわ』



そもそも他の不良から守るとか弟だからとか、ただの言い訳だってことは分かってた。

マイキーはきっと面白がってやってるだけ。

飽きたらそのうち来なくなるだろうと踏んでいたが、やっぱりそうだったのか。



『たく…人のこと何だと思ってんのマイキーは』

龍｢マイキーは気まぐれだからよ、まあちょっと我慢してやってくれ｣

『だといいけど。あ、ドラケン今お腹減ってる？』

龍｢いや普通｣



がさがさと鞄を漁って、底からカツサンドを取り出した。



『これ。マイキーとか場地は大体腹空かしてるからさ。先回りで買っちゃったんだよね』



私入らないし、良かったら持ってってやってよ。と袋を押し付けた。

それを見たドラケンは驚いた顔をした。



龍｢…アイツらのために？｣

『…まあその…メンドクセーとは思ってるよ？友達とは帰れないしお金は減るしうるせーし』



けど、と続ける。



『可愛くてさ、なんて言うか…面白がってるだけなんだろうけど、可愛がりたくなっちゃうんだよね』



我ながらアホすぎるよね、と笑って言うとドラケンはぷっと吹き出した。



『笑ってんじゃねーよ！馬鹿なのは重々承知よ！』

龍｢ちげーよ、なんつーか…アイツらがお前の話ばっかするワケ分かった気ぃするワ｣

『私の話？悪口だったら代わりに殴っといて』



ちげえよ、とドラケンは依然笑ったまま言う。

そういえばこの子が笑ってるとこちゃんと見たの初めてかも。

年相応の笑顔してるんじゃん。



『ドラケン』

龍｢んだよ｣

『1回だけお姉ちゃんって呼んでみて』

龍｢断る｣

『チッ』




その日はドラケンの後を着いて行って、プチ集会みたいなのを見学してから帰った。


…そういえばドラケン、あのカツサンド結局どうしたんだろう。




松｢Aさん帰ったっスよ｣

佐｢サンキュ。…ケンチン何かいい匂いしねぇ？｣

場｢カツサンドじゃねーか！俺食っていい？｣

龍｢Aから貰ったから俺んだよ｣

佐.場｢｢喧嘩上等だゴラァア！！｣｣

龍｢ははっ、バーカ｣

場地.松野→←マイキー

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