東京卍會の姉貴

ドラケン(※ﾄﾞﾗｴﾏ) ページ38

『そーいえばドラケン』

龍｢何｣

『エマとはどうなのよ』

龍｢んッゲッホ、てっめ、何で｣

『私の観察力と情報網ナメんな！』

龍｢タケミっち潰す！｣



最悪なやつに知られた、とドラケンは顔を覆う。

何で私が最悪なやつなんだよ、おかしいだろ。

もっと他にマイキーとかいるじゃん。



『で？どうなってんの？』

龍｢…何が｣

『進展具合だよ！もう手くらい繋いだ？』

龍｢手もなにもそもそも付き合ってねーよ。そういうのは付き合ってるやつ同士がするもんだろ｣

『…は？え、ちょ、マジで言ってる？』



うるせえな、とドラケンが言う。

嘘でしょ。

まだ付き合ってないの？

どこからどう見ても相思相愛なのに？



『…マジか…』

龍｢何なんだよ｣



これは悪いことしたかもしれない。

武道の話だともう付き合ってる風に聞こえたから。

あいつ本当語彙力弱小だな。



『…ねえ、エマが誰かに取られてもいいの』

龍｢…｣

『分かってんでしょ？エマ可愛いんだからどこからかっさらわれるか分かんないよ』

龍｢…るせぇな、いいわけねーだろ｣

『でしょ』



ならもっと行動しなきゃ、とドラケンに言う。

ドラケンは行動や言葉で伝えてるつもりなんだろうけど、やはりまだまだ中学生。

恥ずかしさからなのかイマイチアピールを感じられない。

だというのにエマからの好きアピールには死ぬほど鈍感。

不器用の権化か？

マイキーのことは何でもすぐに気づくくせに。



『いつもエマと何の話してる？』

龍｢バイクとか喧嘩とか｣

『テメェはバカか？』



それはエマと話してるんじゃなくて、一方的に話してる内容じゃねえか。

エマならそれなりに楽しく聞いてるんだろうけど、もっとしたい話だってあるだろ。



『お前はもっと自分の話をしろ』

龍｢だからバイクは趣味じゃねえか。俺の話だろ？｣

『違うんだよ、自分が好きなことを好きな人に知ってほしくて話してるのは分かる。問題はその先』

龍｢先？｣

『何で知ってほしいのかを分からせること。そんで相手の好きな話も聞いてあげること』

龍｢…何で知ってほしいのか…｣



考えたこともなかったな、とドラケンは言う。

今まですれ違って遠回りしてきたことがよく分かる。


エマ、このくらいはいいでしょ。

ドラケンには内緒と散々言われてきたけど、ちょっとのお節介は許してね。



龍｢…わり、ちょっと用事できたわ｣

『おー行ってこい、会話な』



期待してるからね。

ヒナ→←蘭▽

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