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「ありがとう…ごちそうさまでした…」
赤司くんにそう言うが、恥ずかしさが抜けなくて、俯きながらコーヒーを飲む。
____なんで昨日キスしたの。
朝も聞いたけど、答えてくれなかった。
純粋な疑問。
私をからかいたかったの?
ぐるぐると思考を巡らすが、結局その本当の理由を知るのは目の前にいる彼だけで。
____私のこと、好きなの?
なんて、聞けたら楽なのに。
そんなの聞く勇気も度胸もない。
今までずっと男子と関わってこなかったのに、急にキスされて、手繋いで、食事もして。
それだけでキャパシティの限界なのに。
自分から「好きなの?」なんて自惚れも甚だしい。
好きな人なんて出来たことない。作ろうとも思わなかった。
この人のことが好きなんだ、と感じるような人もいなかった。
いざ、赤司くんにキスをされて私はどうなのか。
普通急にキスなんてされたらその人のこと、嫌いになるのだろうか。
それとも、相手がイケメンだったらホイホイと恋い焦がれてしまうのか。
わからない。わからない。
わからないけど、赤司くんにキスされて、嫌だとは思わなかった。
冷静に考えればキモいなと思うけど。
「はあ……………」
息を吐いて呼吸を落ち着かせる。
頬はまだ熱い。
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てけてけ(プロフ) - 北狐さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけるととても嬉しいです。励みになります。 (2020年3月6日 11時) (レス) id: 8b7a3ff51f (このIDを非表示/違反報告)
北狐(プロフ) - とても面白いです。久々に黒バスの作品を読んで、ワクワクしています笑 更新楽しみにしています。 (2020年3月5日 0時) (レス) id: 77f9ebe255 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てけてけ | 作成日時:2020年2月16日 1時