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「希？
希もまだ熱あるからさ、ベッドに戻ろ？」
雅紀がそう言って抱き上げようとするも、望に引っ付いて離れようとしない希。
「雅紀、希の熱何度だったの？」
「３８度ジャスト。
本当は朝、連れて行かない
予定だったんだけど・・・。」
「朝の検温で起きちゃって、
ダダこねちゃった？」
「智兄正解。
上手い事やった
つもりだったんだけどなぁ〜。」
「だからって、熱のある子を
ＩＣＵに連れてっちゃダメでしょ！！」
「入り口だったもん。
中には入ってないもん！！」
「そうだよ雅紀。
希の熱が上がったらどうするの！！」
「そうじゃないでしょ智兄・・・。
まぁ、それも重要だけど・・・。」
熱のある希を病室からだし、感染症に敏感なＩＣＵに連れて行ったことを怒りたかった翔。
しかし、長男の言葉にはため息しか出ないのだった。
「あっ、そーだ！！」
「えっ、ちょっ智兄！？
どこ行くの？」
何かを思いついたのか、急に病室を後にした智。
「・・・。
あっ！！俺分かった！！
翔兄も手伝って！！」
「は！？何が分かったの？」
「もちろん、
智兄の考えている事だよ。」
そういうと雅紀はおもむろに希の使っていたベッドを部屋から出そうとした。
「おーい、俺、話が見えねーんだけど！？
分かるように説明してくれ・・・。」
「んー。たぶんね、
智兄が大きいベッド持ってくると思うから。
そこに２人で寝かせようかなって。
だって希離れそうにないし。
このベッドじゃ狭いでしょ？」
「あぁ、そういう・・・。
ん？でもここに
でかいベッドなんてあったっけ？」
「そりゃー・・・。
智兄なら何とかするでしょ？」
「適当だな、雅紀・・・。」
暫く２人が話していると、廊下が騒がしくなった。
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作者名：mio
| 作成日時：2018年2月4日 23時
