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「祐！！倉庫から毛布持ってきて！！
体、ちょっとでも温めな・・・。」
「ん。持ってくる！！」
祐は体育館倉庫に保管してある毛布を持ってきて、丸山先生とその毛布の上に望みを寝かす。
「望？分かるか？」
丸山先生の呼びかけにも、望は苦しそうに胸を押さえているだけ。
呼吸も、喘息の発作が重なっているのだろう。
唇も紫色で、独特の音が聞こえてくる。
「丸山先生！！望ちゃんは！？」
息を切らして、保健医の安田先生が体育館に飛び込んできた。
そして望みを見て、
「挿管しないとマズイ！！
救急車！！早く！！」
「分かった！！！」
安田先生と交代で丸山先生が体育館を後にする。
安田先生の傍らで、心配そうに望みを見ている希。
「望っ！！希っ！！」
「かずにぃ・・・」
和也も体育館に来て、それを見た途端和也に抱きつき、胸元に顔を埋めた。
「ごめんな。
兄ちゃん来るの遅くなった。
大丈夫、怖くない・・・。」
和也はそういいながら希をなだめていた。
「五十嵐先生、今救急車手配してます。
隣の病院に搬送しますが、
心臓と喘息、両方の発作を
併発している状態です。
危険な状態だと理解しておいてください。」
「・・・はい・・・。」
安田先生の言葉に、返事をするのでやっとな和也。
救急車のサイレンが聞こえ、直ぐに救急隊員が体育館にやってきた。
聞きなれない言葉が飛び交い、呼吸状態が危ういため、その場で挿管も行われた。
和也も付き添いで救急車に乗り込み、希も離れそうになかったため、和也に抱えられて一緒に病院に向かう事になった。
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作者名：mio
| 作成日時：2018年2月4日 23時
