【おそ松さん】泪が止まらない。

十二粒 ページ12

トト子に呼び出された日から一週間程経った今日。



「最近何の連絡も寄越さないと思ったらこれかよ」


「カ、カラ松girl泣かないでくれ。どこか痛いのか…？」


「うわっ冷蔵庫何も無い……」


「……俺は何にも喋ってないから」


「泣いてちゃダメダメ！ほら笑って！」


「もー、心配させないでよね！」



「何でここに居るんだよ不法侵入で通報するぞ」



昼寝から目を覚ますと六つ子がいました。


は、え、何で。鍵は。


混乱しながらも第一声はいつも通りの台詞。
こんな時でもそれを言ってのける私の口凄いよ。


それよりチョロ松くん冷蔵庫を漁らないでくれ今は丁度何も無いんだ。



「一松が連れてきたと思ったらAは帰って来なかったって言うし、母さんに聞いてみても知らないの一点張り。
しかもAとは全然連絡取れないしさ、めっちゃ心配したんだからな」

「心配には及ばない。私は見ての通り健康体だよ」

「いや、その涙は」

「幻だ」

「無理があるだろ！！」



凄まじい形相でツッコミを入れるチョロ松にうるせぇと一言言ったおそ松は真剣な面持ちで私を見据える。

その目。私の中にある何かを必死に探ろうとしてる目が、昔から苦手だった。


思わず顰めてしまった顔を泪を拭いながら軽く全体的にもみもみして柔らかくする。



「あ、コラ。擦ったらダメだからね」


「あいあいーっと」



トド松から注意されたところで座っていたソファから立ち上がりキッチンへふらふらと向かう。

水分補給と、来客人(不法侵入者)にコーヒーを出すために。


取り敢えず、みんなブラックでいいよね。

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