１９: 俺が守りたい 凛月side ページ19
Aは俺が守る。
それは幼い頃からずっと決めていた事だった。
初めてそう誓ったのは、兄が外国に経った日の夜、Aが１人で泣いていたとき。
何でも我慢して溜め込む性格なんだと理解してから、ずっと大事に守ろうと誓った。
俺が、嫌だ行かないでと駄々をこねて兄を困らせていた時も、Aは黙って微笑んでいるだけ。
寂しく無いわけなかっただろうに、ずっと我慢して我慢して、笑顔で蓋をしていたんだろう。
ピアノの事だってそうだ。
親が偉大な音楽家だから、親のお陰で賞が獲れるんだろうと言われていた。
会場でどれだけ蔑まれても、ずっと大丈夫だと微笑んで、手を握り締めて耐えていた。
無力な自分が憎らしかったのを覚えている。
本当は怒鳴り散らしてやりたかった。お前らにAの何が分かる、何も知らないくせに勝手なことを言うな、と。
だから、今日クラスでAの悪口を言った奴が許せなかった。
.「親が有名だからって……」
.「マジそれな…」
その言葉を聞いた瞬間、眠気なんて吹っ飛んだ。
目の前で人が死んだかのような表情で固まったAを見たくない。
気づけばソイツの襟首を掴み上げていた。
凛「ふざけるなっ…！」
それなのにA…
どうして止めたの？苦しくなかったの？辛くなかったの？嫌じゃなかったの？
Aは自分の気持ちに気付いているのかさえ心配になる。
守りたいけど、俺だけじゃ無理だ。
そんなこと分かってる。
Aの正確な感情を上手く汲み取って優しく解かせるような、そんな人はあの人しかいない。
あの人ならAを救える。
凛「何とかしてよ…『お兄ちゃん』」
腕の中で眠ってしまったAの頭を撫でながら、呟いた。
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瑠璃烏(プロフ) - 十六夜 桜さん» ありがとうございます！もう何と言いますか…インスピレーションが湧かなくて（ ; ; ）何とか書いておりますので、もう少しだけお待ち下さい！ (2020年1月6日 12時) (
レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 桜(プロフ) - とても素敵な作品ですね！続きを楽しみに待ってます！零推しには嬉しいですね。(零の小説があまりないので) (2020年1月6日 1時) (レス) id: 12d90357d6 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - みーこさん» 長い間の更新停止、すみませんでした！お言葉、恐縮です。頑張らせていただきます！o(｀ω´ ) (2019年11月16日 14時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
みーこ - すごい好きです！更新待ってます！ (2019年11月13日 8時) (レス) id: ad66a60e86 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 紅さん» 閲覧頂きありがとうございます！ご指摘、その通りでございます(>_<)勉強の合間に書いたもので…！痛み入ります、すみません！ (2019年9月16日 19時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 | 作成日時：2019年9月4日 9時
