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「……黙らんでや」
『すみ、ません』
俺が少し黙ると志麻さんはそういう。
「別にな、あんたにメンバーの誰かを任せる事とかは心配しとらん。けど、1人しか選べない訳やろ。
せやから、選ばれんかったメンバー達が、泣いたりするとこ、俺はあんま見たくないねん……
無理を承知で、あんたにお願いしたい」
「……誰も、選ばんで欲しいんよ」
このまま、ということだろう。
志麻さんのお願いは
宙ぶらりんで、みんなを傷つけて、だれも幸せになれないような道を進まなくてはいけないのだろうか。
……俺は、そんな事をしていいのだろうか
『…みんなを傷付けますよ』
「……誰か一人を選んで、その人だけに優しくするあんたを、ほかのメンバーが諦めきれると俺は思わんよ」
『そんな酷いこと、』
出来ないとは言えなかった。
志麻さんの目が、本気だったから
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式綴(プロフ) - みつばさん» わ!嬉しいお言葉ありがとうございます! (2021年5月11日 20時) (レス) id: 963da7cf61 (このIDを非表示/違反報告)
みつば - コメント失礼します。すごく面白い作品ですね!ゆるふわ感が、もうすごいです。←語彙力 更新待ってますね! (2020年12月8日 23時) (レス) id: 3affe33d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:式繼 | 作成日時:2020年12月3日 7時