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自惚れていたい 御幸side ページ26

御幸side





あれから沢村に高校を聞かれまくっていためいだが、結局最後まで答えなかった



そしてその間にお別れ会を開こうという話になって、



ただいま午後8時



あの明るい雰囲気がなんとなく嫌で、外に抜け出してきた




お別れ、か...




笑顔で見送れる自信ねぇわ



ぶっちゃけ引き止めそう...



だって好きな人とはずっと一緒にいたいだろ?



ふと空を見上げると綺麗な満月が輝いていた




かの有名なあの言葉を思い出す



もし、それをあいつに言えたら...




「(なーんてな...)」





男の俺がそんなこと言ってたら相当女々しいし



国語もましてや社会も壊滅的なあいつに分かるはずがない




なんてあいつに言ったら怒られそうな事を思いながら自動販売機に向かう









『月が綺麗だね、御幸』


「えっ...」



今まさに考えていた人と言葉が同時に来て、焦る



慌てて後ろを振り返ると恋焦がれていた人がいた




『ははっ!何その変な顔!』



馬鹿にされてるのにそんなことも気にならないくらい、ケラケラと笑っている彼女を見入ってしまった




「え、いや...めいはどうしてここに?」



こんな状況になってもこんな言葉しか出てこない


ヘタレかよ...



『んー?御幸が出ていくの見えたからついてきた!』


えへへと照れ笑う彼女に心臓が大きく動いた


そんなこと言われたら、勘違いしてしまう



いや、勘違いしていたい


今だけでも自惚れていたい...



「ついてきたって...ストーカー?」



気持ちを振り払うようにふざけて返すと『ストーカーじゃない!!!』って怒られた




『んで、御幸は何か買うんじゃないの?』



「え?あー...特に用は無いっていうか...」



『えーーーー!買わないの!?』



ひどく悔しがっているめい



もしかして、



「奢ってもらおうっていう魂胆だったり?」



『お、よく分かったね...』


いや、分かるだろ!


分かりやすすぎるわ!




でも

無理かぁなんてこぼすめいを見て自然と笑いが出てきた



「はっはっは!そんなに奢って欲しかったか!」


『そりゃあもー!ただでさえ金欠なんだからーー!』


「しゃーねーな、コンビニでも行くか?」


『お!それでこそ御幸だ!行こ行こー!』


単純なヤツだ...


でもそこも好きなんだよな


『御幸ー!行くよー!』と一気にテンションが上がってスキップして前を行くめいがとても愛おしかった


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あの言葉素敵ですよね!

君と二人きり→←意味わかんね!



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作者名:かぐや | 作成日時:2017年9月22日 17時

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