ニセモノ 21 ページ22
「……頼むから、」
これ以上のことは何も言えなかった。
全て言い切ったと、感じたから。
「頭上げろ」
上から降ってきた言葉に耳を傾け、
徐々に頭を上げていく。
「……お前の言うとおりだ」
剣城は、笑っていた。
「俺は失うばかりで、いつも間違えて。
兄さんだって天馬だって、Aだって傷つけていた。
失いたくないばかりに、答えを曖昧にしていた……」
だけどその笑顔は、とても切なそうだ。
わかってはいたが、
こいつだって、色々な思いを抱えていたんだ。
「Aを、幸せにしてやってくれ」
そうとだけ言うと、剣城は俺たちの横を通って去って行った。
その場に残されたのは、最悪な再会を果たした二人だけ。
背中から感じる視線が怖くて、振り向けないでいた。
ーーが、
「……っ！」
背中から伝わってくる体温。
……Aが、抱きついてきた。
「……A」
「会いたかった……」
涙ぐんだ声……というより、もう泣いている。
どんどん冷たくなっていく服から、Aが泣いているんだと実感した。
「……私、変なの。
京介の彼女なのに、貴方に会いたくて……変だよ。
同じ顔で同じ声で、違うところを探すのは難しい」
「……」
「だけど、貴方が好きなの。
貴方と居たい。もう離れないでよ馬鹿!!」
初めての想い、初めての女。
オレの大好きな奴。
服を掴む手を離して、
正面から抱きしめた。
.
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ピト(プロフ) - 佐倉 照：Reさん» ああ、そういうことでしたか…。すいません。 (2015年1月6日 17時) (
レス) id: af5c9dc048 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照：Re(プロフ) - ピトさん» 偽剣城の話……ですよ？ どこか間違ってましたかね;; (2015年1月5日 10時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
風丸 マナミ(プロフ) - 佐倉 照：Reさん» 良かったヾ(・◇・)ノ (2014年11月21日 18時) (レス) id: 34b4870df1 (このIDを非表示/違反報告)
ピト(プロフ) - 剣城じゃないですか?偽ではないはず… (2014年11月21日 17時) (レス) id: af5c9dc048 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照：Re(プロフ) - 風丸 マナミさん» それはよかった← (2014年11月16日 13時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
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