６２独りだ ページ12
Aを見送った後、ずっと考えていた
「頼って……いい…か」
彼女の言う通り、心の中では誰にも頼らないことが強いことだと思っていたのかもしれない
なぜだろうか、彼女の言葉には説得力がある気がする
「Aには敵わないや……」
ヘタレな部分の自分が誰にも聞こえないような声で呟いた
僕は階段を上って部屋に戻ろうとした、とき
中学のときの写真が目に入る
強さだけを求めて戦っていた三年、チームプレーでチームを頼っていた二年
「……ひとりじゃない」
一人、口角を上げて微笑む
今度のインターハイで洛山のメンバーを頼ってみたい、だなんて。
「征十郎ー、お電話ですよー」
下の階から島原の声がする
その声に応えるように下の階に戻る
「洛山高校の白金監督からですよ」
島原から受話器を受け取る
「はい、お電話変わりました。赤司です」
「おお、赤司か。
今年のインターハイは三日後に迫っているな」
「はい」
と丁寧に返事をする
「最近バスケ部に顔を出せていないが、チームはどうだ」
「まだ試してはいませんが、仲間でとる得点、すなわちチームプレーの強化をしようかと」
ほんの少しの沈黙が生まれる
「いいだろう、とても良い提案だ。ただそのプレーで優勝できるかい？」
監督の言葉が鋭く胸に刺さったような感じだ
「おそらく……できないでしょう。すみませんでした」
チームメイトを頼ることができない。
まだ、独りだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 136人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くぅーどー(プロフ) - いづっきーさん» あっ、じゃあお願いします！あと、テスト頑張って('ω')ノ (2014年11月8日 18時) (
レス) id: 4e5635bde3 (このIDを非表示/違反報告)
いづっきー(プロフ) - くぅーどーさん» はい！受け付けてますよ！ (2014年11月8日 1時) (レス) id: a61e5c8668 (このIDを非表示/違反報告)
くぅーどー(プロフ) - もちろんですよー♪あの、友希って受け付けてます？？ (2014年11月7日 19時) (レス) id: 4e5635bde3 (このIDを非表示/違反報告)
いづっきー(プロフ) - くぅーどーさん» うわわわわ！ありがとうございます！パート1から！本当にありがとうございます！(二回目)更新遅いですが、頑張ります！これからも応援よろしくお願いします (2014年11月7日 0時) (レス) id: 959ec38f51 (このIDを非表示/違反報告)
くぅーどー(プロフ) - 初めまして＾＾パート１の時から読ませて頂いているんですが、素敵なお話だと思います。応援してます！ (2014年11月2日 21時) (レス) id: 4e5635bde3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いづっきー | 作成日時：2014年9月1日 23時
