バスケとケンカと、はじまる恋と。【青峰大輝】

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先生がバスケ部のみなさんと話しているのを寝ぼけたまま聞いていた。

あれ、油井さんもいる。








と、なんか怒鳴り声が聞こえてその後黄瀬さんがこっちに向かって歩いてきた。何事。









「…オレ、アンタにバスケ教えなきゃいけないらしいっス」









…ああ、粉かけばばあ先生のせいか。
あんたも苦労するな。黄瀬さん。







「じゃあお願いします」









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さっきから何回もシュートをうつ。









黄瀬さんは中々教え方がうまい
まあ、全部外すんだけど。









うっては拾って、うっては拾ってを繰り返す









「フォームが悪いんスよ。もっとこう…」









正直、
黄瀬さんの話は半分以上入ってこない。

やばい。血。血が足りない。






さっき先生に起こされた時、先生の爪が刺さって腕から血が出ている。ジャージで隠してるけど。ふざけんな爪くらい切れよ粉かけばばあ。

…っくっそー…痛え…！









もう限界、と、
鋭く2回ボールをつく。
と黄瀬さんにビビられた。すいまっせーん。









これは、昔からの、
分かる人には分かる合図。









てか、今の状況で分かる人って柳ちゃんしかいないけどね。









と、柳ちゃんは粉かけばばあのところへ。
ごめんね。迷惑かけます。









「……どうしたんスか？」


「何が？」


「え？あ、いや、なんか辛そうに見えた気がしたから…」


「そう？めっちゃ元気ですよー？」









危なっ、顔に出てたの？
この癖直さなきゃなー









「大丈夫っスか？」


「大丈夫ですよー」









「…ほんとに大丈夫スか？」


「大丈夫だって」









「…………ほんとに？」


「だいじょーぶ」









大丈夫大丈夫と言い張れば、
怪訝そうな顔をされる。









私はその顔が苦手。

だって、どうすればいいのかわかんないじゃん。









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これは、









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誰にも言ってはいけない秘密なんだから

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