【あんスタ】吸血鬼の妹は狼に恋をする２ (ページ24)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:77,951 hit

74 バレバレなの？ページ24

『後は…』

「…朝の3人は？」

あぁ、あの3人のことか。別に隠すような事じゃないし…。

『中学の時の友達だよ。私、あの学校の出身だったの』

「え！？ならなんで夢ノ咲に…やっぱりお兄さんが…？」

『…そうだね。けど…ううん、なんでもない』

これは…話す必要は無いか。さて、そろそろチャイムが鳴る時間かな。

「ね、ねぇ。Aは血を吸わないと生きていけないの？もしそうなら…私の血…」

『…そんなことないから大丈夫だよ、ありがとう』

他人を自分の事情に巻き込みたくない。あぁ、そう言えば昔…誰かが今のルナと同じことを言ってた気な…。誰だったっけ。

「…話してくれてありがとう。何かあったら…また話してくれると嬉しい」

『…信じてるね』

「え？」

さ、行こ？と言うと私たちは教室へ向かった。ちょっと急がないとやばいと思い少し小走りで。

「そうだ、Aは知らないと思うけど…」

『ん？』

「Aは朔間零さんと凛月さんの妹じゃないのか…とか本当は人間じゃないとかの噂があるよ」

『…本当に？』

あー、バレバレなんだな。てか全部当たってるし。

「てかAって見た目からして人間離れしてるもん」

『うーん、そうなのかな？』

それが注目される理由なのか…はよく分からないけど私ってそんなに人間離れしてる見た目なのかな…。

「あ、朔間さん！さっきはティッシュありがとう！」

『どういたしまして、もう大丈夫？』

教室に戻ると隣の子が声をかけてきた。大丈夫だよ！といい手を見せてくれた。よかった…。

「授業するぞー、日直ー」

なんだ、次は担任の授業か。

「そうだ…朔間、さっきの授業寝てたらしいな。なにかあったのか？」

この人、本当に苦手。担任に声をかけられると視線が私に集まる。

「朔間ー？」

『…はい、大丈夫です。ご心配なく』

ざわざわとした教室の中、日直の号令とともに授業が始まった。

『…』

“Aっ！！！！！！”

“A、会いたかったっ…”

“先輩、お久しぶりっす”

“久しぶりだな、朔間”

もう会わないと思ってたのにな。

“もう嫌いになったかもしれないけど…私たちは待ってるから”

“コイツ、ずっと朔間のこと心配してたんだ”

“アンタもAのこと心配してたじゃん！”

“みんな朔間先輩のこと心配してたんっすよ！”

ふふ、あの時は上手く言えなかったけど…嬉しかった。ありがとうね。