23 決断 ページ23
敬人兄は真剣な顔で、天祥院英智はニコニコしながらこちらを見ている。
校長はまだ緊張しているのか汗がやばい。
『あの…少し時間をいただけませんか？』
どうしたいかは決まっている。けどその前にどうしても話したい相手がいる。
「…朔間くんに相談するのかい？」
え、鋭過ぎて怖いんだけど。天祥院英智って何者なの。
『はい、よろしいでしょうか？』
「うん、もちろんいいよ。じゃあ明日、アイドル科に来てくれないかな？返事を聞かせてもらおう」
あぁ、この人は私がなんと言うか分かってるんだ。
「英智、明日は土曜だ。休みだぞ」
「知ってるよ。けどAちゃん、明日学院来るでしょ？」
『あ、はい。明日は兄のライブが学院の講堂であるので』
えぇ…なんで私が行くって知ってるの。凛月兄あたりが話したのだろうか。
「Aがライブに？珍しいな。なにかあったのか？」
『えっと…昨日両親が帰ってきたんです。それでライブ一緒に行くこととなりまして』
「朔間くん達から聞いたよ。あの2人、今日チケットの余りを3枚くれって言いに来たんだよね」
そういうことか。理解した。
でも2人が学院で一緒に行動するなんて珍しい。
『そうだったんですね』
「もちろん特別な席を用意したよ。Aちゃん、楽しみにしててね」
『…ありがとうございます』
さすがアイドル科生徒会長。そういうのも簡単に出来ちゃうんだ。
話が終わると私は教室に戻ることに。さて…今のこと聞かれた時、ルナにはなんて話そうかな…。
＿教室
『…？』
教室に入った時、視線が私に集まったのが分かる。普通ならそれは一瞬の出来事のはず。なのに今はじーっと見られている。
見た感じクラスメイトは全員席に着席。何かの話をしている最中だったらしい。
『…えっと』
「A、遅かったじゃん！何してたの？」
こんな状況で1番に話しかけてきたのはルナ。やっぱりすごいな。ありがたい存在だ。
『呼ばれたからちょっとお話を…』
「朔間、誰と話してたんだ？」
担任からの鋭い質問。クラスメイトからの興味津々です、ということが感じられるほどの視線。
『アイドル科の…椚先生です。』
私の言葉でクラスがザワザワし始める。
「椚先生って…朔間、何の話だ？」
『…』
やっぱり朔間さんって…。そんな声が聞こえた。
あぁ、ダメだ。
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冬乃(プロフ) - よっ！ (2018年8月30日 18時) (
レス) id: db15aabe3a (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 面白い作品で好きです！あと、12話で英智さんのあだ名がエッちゃんじゃなくてセッちゃんになってますよ? (2018年8月19日 21時) (レス) id: 23ae3ada38 (このIDを非表示/違反報告)
リーリエ - とっても面白いです！続き楽しみにしてます♪ (2018年8月15日 17時) (レス) id: e54f7d496b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごあめ | 作成日時：2018年8月2日 0時
