16 両親のいる朝 ページ16
『…あれ』
カーテンの間から差し込む光。朝だ。
それにしてもなんか変な夢だったな…。思い出したくない事だった…というか…
「おはよう、A。朝ごはん出来てるわよ」
『お母さん…？』
あぁ、そうだ。昨日の夜、何の連絡も無しにお父さんとお母さんが帰ってきたんだ。ってかなんで私ソファーで寝てるの？？
「そうだ、零と凛月はまだ寝てると思うから起こしてきてくれる？」
凛月兄はもうすぐ来るであろう真緒くんに任せて、私は零兄を起こしに行こう。
「お邪魔します！」
ほら来た。ナイスタイミング。
「あら？真緒くん！」
「り、凛月のお母さん！？」
驚いている真緒くん。そりゃそうか、会うの久しぶりだもんね。
「久しぶりね〜、もしかして…毎日凛月のこと迎えに来てくれてるの？」
「は、はい。部活の朝練とき以外は…」
「ええ！？ほんと、ありがとうね。ちゃんと起きるよう凛月には言っておくわ」
「あはは、助かります！」
…私たちの部屋は端から順番に零兄、凛月兄、私、両親だ。零兄の部屋は一番端。
『零兄、朝だよ。起きて』
零兄の部屋の前で声をかける。声をかけてすぐ起きる時もあるが起きない時もある。
「ん…あと5分」
『だーめ！起きて！』
聞こえてくるのは小さな声。朝に弱いのは分かるけど起きなきゃダメなの！！
「んん…」
どうやら凛月兄は起きたらしい。部屋から出てきた。流石は真緒くん。
『早く！今日はお母さんが朝ごはん作ったんだから！冷めないうちに食べないと！！』
「分かったから…。ん？母さん…？何言ってるんじゃ…？」
『お父さんとお母さん、昨日の夜帰ってきたの！』
「…あぁ、そうじゃったの。すぐリビングに行くから…Aは先に行っててくれ」
よし、任務完了。リビングに行くと机には朝食が並べられていた。…なんか変な感じ。
「A、おはよう。零はどうした？」
『おはよう、お父さん。零兄は先行っててーだって。』
椅子に座っていたのはお父さんと凛月兄と真緒くん。どうやら真緒くんも朝食を作ってもらったらしい。
そして凛月兄と真緒くんが家を出たあと、制服姿の零兄が降りてきた。ちなみに私はさっきまで制服に着替えていたのでまだ食事中。
「…母さん、父さん、おはよう」
「おはよう、零！」
「おはよう、遅かったな。」
うん、やっぱり変な感じ。今日は零兄だけじゃなくて両親もいるし。そう思いながら私は朝食をすまし家を出た。
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冬乃(プロフ) - よっ！ (2018年8月30日 18時) (
レス) id: db15aabe3a (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 面白い作品で好きです！あと、12話で英智さんのあだ名がエッちゃんじゃなくてセッちゃんになってますよ? (2018年8月19日 21時) (レス) id: 23ae3ada38 (このIDを非表示/違反報告)
リーリエ - とっても面白いです！続き楽しみにしてます♪ (2018年8月15日 17時) (レス) id: e54f7d496b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごあめ | 作成日時：2018年8月2日 0時
