第3話 ページ4
────葬儀からの数日間
父ともアメリアお祖母様ともそれはそれは沢山話をした
記憶からでしか知れなくなってしまった母を
少しでも知っておきたかった
「A、ラシャルナの故郷に行ってみる気はないかい?」
そんな最中願ってもいなかったまさかの申し出に
断るだなんて選択肢はなかった
『でも、お母様のご実家とは折り合いが悪かった…と』
「お世辞にも良かったとは言えないよ…半ば無理矢理の縁談にしてしまったのは紛れもないこの僕だからね。それに、向こうには訃報を届けたっきりだから、しっかりと顔を合わせて伝えないといけないことが山ほどある」
『そんな場に私が一緒に行ってもいいのですか??』
「僕のせいで孫娘であるAを会わせられなかったんだ、今更ではあるけれど…」
『とっても素敵ですね!!歓迎されるかはわかりませんが、自分の祖父母に会えるのは嬉しいものです』
"そう言ってもらえて嬉しいよ"と
父は笑いながら目を細める
──────それがまさかこんなにも長旅になるとは
魔法省を経由して
いくつかの手続きを踏んでから
国際暖炉といえばいいのだろうか
海外の魔法界に通じる暖炉の前に立つ
『お母様のご実家は、ウェールズの方にあると聞きましたが……』
「ラシャルナのお父上が亡くなってから、母上はご生家に戻られたんだ」
『ご生家に…』
「元々ラシャルナは転校生だったんだ────」
あの家にいたときには語らなかった
母の話を父はポツリポツリと零す
「ホグワーツに転校生だなんて滅多に来ない。元々魔法界はとても閉鎖的だからね…各国に魔法学校はあるけれど、ぶっちゃけあまり関わりはない」
"そんな中の転校生だ、しかもとびきり美人のね"と
父はおどけながら話を続ける
はぐれないよう父の後ろを歩きながら
見慣れない場所を進んでいく
「ラシャルナは瞬く間に学校の注目の的になった。組分けも転入の日に行われて、その渦中の女の子がグリフィンドールに組分けされた日はそれはそれはお祭りみたいに騒いでね……といっても僕はスリザリンだったから酷く落ち込んだのだけれども…あの日のことは今でも覚えているよ」
父の口から語られる
それはそれは歓迎されたらしい母の話
グリフィンドール随一の美女としての話
そして
若い2人が恋に落ちた
父のみぞ知る母との時間
どれもが新鮮だった
次から次へと知らない一面が浮かんでは
ラシャルナ・Aという人物を彩っていった
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澪桜(プロフ) - 少しだけ読んでみようかなと思い読んでいたら思っていた物よりも展開など色々楽しく読んでいくうちにハマってしまいました( ¯ᵕ¯ )お忙しいとは思いますが次の更新楽しみに待っています(*・ω・*)wkwk (12月24日 7時) (レス) @page19 id: a257ba3b57 (このIDを非表示/違反報告)
ウパ - 塩トマトさん» 塩トマトさんッ!!!!。゚(゚´Д`゚)゚。いつもいつも塩トマトさんのコメントに励まされています。言い訳にしかなりませんが本当に忙しくて…出せずじまいで、お待ちいただけたこと本当に感謝しかないです!!!暑い日が続いていますので、お身体にはぜひお気を付け下さい!! (8月5日 13時) (レス) @page12 id: cd769c4dee (このIDを非表示/違反報告)
塩トマト(プロフ) - ウパさんお久しぶりです。お元気ですか?更新楽しみに待っていました。日頃お忙しい中、小説の更新お疲れ様です(*^^*)これからもご自身のペースで書いてくだい。最後まで応援しています( ◜ᴗ◝ )暑さには気おつけてくださいm(_ _)m (7月31日 22時) (レス) @page10 id: 471d4a3e06 (このIDを非表示/違反報告)
ウパ - hanakoさん» hanakoさん!!心待ちにしてくださり、本当にありがとうございます!気になる気持ち焦らしてすみません!!!また少し更新できると思うので、お話を楽しんでいただけたらと思ってます!! (7月24日 23時) (レス) id: cd769c4dee (このIDを非表示/違反報告)
ウパ - cherryさん» cherryさん!!更新お待ちくださりありがとうございます!!!…書いた話が変わることも多く、私自身未来が明るいといいなと願っているばかりです、、 (7月24日 23時) (レス) id: cd769c4dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ウパ | 作成日時:2022年9月29日 1時