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そのあと部室に残ったのは俺と及川、松川、花巻、そして玻璃だ。みんなの目には俺に対して『信じる』という意思が見えたが、目の前で起きた出来事に動揺していた。
「まっつん、まっきー。悪いけど、みんなに指示出して練習しててくれない?」
2人はその真理を悟ったのか、「わかった」っと言って練習に戻って行った。
「玻璃、ごめんね、2人にしてくれる?」
玻璃は一瞬ためらったが、
「わかった、じゃぁ、私あの子のこと見てるね?」
っと言って出て行った。その時のあいつの心配そうな表情は、俺の心を大きく抉った。
とうとう2人になると、及川は
、、、、
「あの子に何されたの?」
そう言った及川はやはりキャプテンであり、俺の相棒なのだと改めて思った。鋭い。しかし、話したところで信じられるだろうか。いや、信じるだろうが…カッターがあった角に目をやると。
ーーーやはり、ないな。ーーー
ヤツは、坂田(譜鈴)は、あいつはなかなか賢いヤツだ。上手く回収されてしまった。俺は意を決して事を話す
「あの事を言ったんだ。例のイタズラだ。アイツが犯人だったんだ。だから聞いたんだ、お前だろ?ってな。」
「そしたらアイツ、妙な事を言いやがった。今日からアイツが俺に何かする事はないってな、前から計画してたみたいによ。」
「そしたらアイツ、カッター出したんだよ。」
「だからあんな体制になってたの?」
「ああ。」
「そっか。ところでそのカッターは?」
「…………たぶん、持ってかれた。」
何も言えなかった。単純にそれしか言えなかった、
「うん。わかった。」
「すまん。及川」
「うん、岩ちゃんが謝ることはないよ! あと、今日はもう帰ってくれないかな?色々あったし、みんなにも説明したいから。」
「ああ、そうだな。あとは頼んだ。」
「うん、あ、あとあんま気負わないでね!」
「ああ。わかってる。」
そのあと及川は部活に戻り、俺は帰宅した。
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作者名:雪月風花 | 作成日時:2018年1月23日 0時