2-3. side 3 ページ14
昨日、私の親友に久し振りに会った。幼い頃からずっと一緒にいるいわゆる「幼馴染」ってやつの一人だ。その子は「雫石 玻璃」という。その他に私の幼馴染は、バレー界では有名な方らしい「及川徹」と「岩泉一」ってやつがいる。私を入れて、幼馴染四人の中で私だけ違う高校に進んだ。私も青葉城西は滑り止めに受けていたが、それより上に受かったためだ。
その日の部活帰りにたまたま玻璃が見かけて、声をかけれくれたのだ。会って話したのはもう、一年ぶりくらいだろうか。私に声をかけてきた玻璃は、とても明るい笑顔と興奮した声で私に声をかけてきた。また、私も久しぶりの幼馴染にテンションが上がって声のトーンが上がっていた。私たちはその後、駅前の公園のベンチで話していると、悠に一時間を超えていた。女子高生がウロウロするのも危ない時間になってきたため、一緒に帰ろうとすると。
「あのね……」
と、玻璃が沈んだ声で言った。
「何？」
「実は、今日事件があって……心配なんだ。」
「誰のことが？」
聞かなくてもだいたい察しがつくが、一応聞いた。
「二人とも……」
確信した。
「ああ、あの二人ね。とりあえず遅くなるから、帰りながら話そう？」
「うん、そだね！」
駅までの道のりは静かで、私たちもまた無言だった。
そのまま電車で最寄りまで行く。そしてやっと駅に着いて、駅の外に出たところでやっと玻璃が口を開いた。
「さっきのことなんだけどね、今日ね…」
「うん。」
「ほら、私の後輩に譜鈴ちゃんっているでしょ？あの子がマネとして入部してくれたんだけど…」
「ああ、あの玻璃のことが大好きな子ね。」
「そうなのかな？ でね、その子が今日はじめちゃんに、なんていうか、襲われてる？ように見えて…」
「ん？つまり、はっきりしたことじゃない……と？」
「まぁ、そんな感じなのかな？私ははじめちゃんがわざとやったわけじゃないと思うし、みんなもそう思ってるはずなんだけど。ほら、考えすぎてないかな…って。」
「ああ、でも少なくとも岩泉もそんなんで折れるヤツじゃないと思うけど？」
「そうだよね、私もそう思うー。けど、ちょっとショックが大きいかなぁって。」
「とりあえず、様子見がいいんじゃない？明日どうなってるか。」
「そっか、それがいいかもね！」
「心配だったら相談してね、時間の限り尽くすよ！」
「ありがとう！」
「いえいえ！また今度ね」
「うん！」
私たちは別れて家に帰った。
続く
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作者名：雪月風花 | 作成日時：2018年1月23日 0時
