何度でも (ページ25)

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「…正直、当てはない。私は今学生の身分だし、あなたは人狼。でも、私たちがやらなきゃいけない。ブラックの真実を知っているのは誰？"あの人"の力が戻りつつあることをわかっているのは誰？…他がいないんだよ。お願い、ルーピン。あなたの力を借りたい」

Aの目は真っ直ぐだった。
彼女は、バツが悪い時はすぐ目を逸らすくせに、何かを固く決意したとき、心に揺るぎないものを持っているとき、こうして真っ直ぐな目をするのだ。

…"友人"は、こういうところに惹かれたのかな。

「はあ、」

ため息をつくと、ルーピンは両手を上げて、降参のポーズをとった。

「対抗できる組織を作るべきだ。それは私も同意見だよ。ミシェルがやるのだと言うならば、私も加担しよう」

Aはぱっと顔を輝かせた。

「ありがとう、ルーピン」

「こちらこそ、申し出てくれてありがとう」

Aは右手を差し出す。小さい手だなとルーピンは思った。ルーピンも同様にして右手を差し出すと、Aからその手を掴んだ。

「私は今未成年で学生だから、動けないことが多い。だからこそ、あなたの手助けがほしい。…頼んだよ」

ルーピンは小さな右手を握り返す。

「必ず」