何度でも (ページ24)

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「ルーピン、やめちゃうのね」

「教師と生徒に戻したんじゃなかった？A」

「もう先生じゃなくなるんだから、いいのよ」

Aはルーピンの部屋を訪れていた。
その部屋は、最後に共にお茶をしたときとは打って変わり、空っぽだった。残っているのは、彼の鞄とわずかな書籍だけだ。

「…すまなかったね、隠していて」

ルーピンが言っているのは、彼が人狼であること、ブラックが動物もどきであるという秘密を知っていたこと、多分その両方だろうと、Aは理解した。

「誰にも秘密の1つや2つくらいあるでしょ。私にだってあるし」

ルーピンは杖を振り、残りの荷物をまとめる。

「…私、やりたいことがあるの」

Aがそう切り出すと、ルーピンは動かしていた杖を扉に向け、施錠した後、Aに向き合った。

「続けて」

「騎士団を、復活させる」

「…不死鳥の騎士団を？」

ルーピンは眉間に皺を寄せた。構わずにAは言葉を続ける。

「そう。ダンブルドア先生にはもう話したの。ご存知だと思うけど、ハリーは1年生、2年生と、続けて狙われている。今回だって、ペティグリューを逃(のが)した。…"あの人"は、着実に力を取り戻しつつある。だから、こっちだって呑気にやってられないわ。対抗するための組織を作らなきゃならない」

「…ミシェルの言うことはよくわかる。もっともだと思う。でも、今からどうやって仲間を集める？君が死んだ後も、多くの仲間を失った。ジェームズとリリーだってそうだ。騎士団の元メンバーはもう半数にまで減ったんだ。それに…私とミシェルでどうなる？」

ルーピンが渋い顔をする。
Aははっと息を呑んだ。ルーピンと、私で…。

「片や人狼、片や未成年の学生。我々で何ができる？人脈がない。君にはブランクがあるし、他の未成年を巻き込むわけにはいかない。もちろん、ハリーも」