何度でも (ページ3)

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Aが選ばれたのは、勿論グリフィンドールだった。前世がそうだったのだ、そこ以外あり得ない。

Aの頭に被さったとき、組分け帽子は首を傾げたが(そこが首と呼ばれるのかはわからない)、「内緒にしてね」とAが言えば、組分け帽子はすぐに寮の名前を叫んだ。

十数年ぶりのホグワーツのご馳走を頂きながら、Aは向かいに座る少年を盗み見る。

目はリリーそっくりで、他はジェームズそっくり。
彼はポッターと呼ばれていたし、もしかして、彼は2人の子供なのかも。

しかし、「ハリーってジェームズとリリーの子？そっくりだよね～！似てるって言われない？？」などと聞くわけにもいかず、Aはただハリーをちらちらと見ることしかできなかった。

「彼が気になるの？」

「…えっ？」

「わかるわ。だって、"生き残った男の子"だもの。みんなが注目してる。でも、ちらちら見るのは失礼だわ」

隣に座る栗毛の女の子は、そう言い放つとご馳走を口に運ぶ。

周囲を見渡せば、あらゆる所から、「あれが"生き残った男の子"か…」や「ハリー・ポッター、本物だ…」といった声が聞こえ、ハリーが注目されていることがわかる。

まあ、確かにジェームズは学校の人気者で良くも悪くも目立っていたし、リリーだって成績優秀で有名だった。
ハリーが2人の子である確証はないけれど、まあ2人の子であればそこそこ有名にもなるのかな───

───待って、"生き残った男の子"って何？