何度でも (ページ10)

今日:3 hit、昨日:48 hit、合計:22,175 hit

10 ページ10

結果から言うと、ルーピンにはすぐにばれた。7年同じ寮で過ごした仲だ。すぐにばれた。

似ているとは思っていたようだが、決め手はやはりブラックのボガードだったようだ。彼は口にはしなかったけれど、「なんとなく、察するよ」とだけ。

「転生って、存在するんだね」

「それ、私も最初にそう思った。キリスト教は復活だからね」

今、2人はルーピンの使う準備室でお茶をしている。ルーピンは、Aがよく好んで食べていたクッキー缶を出してくれた。

彼は、ペティグリューが消え、ジェームズとリリーを失い、シリウスが投獄されてしまったものだから、第一次魔法戦争後、親友を失ってしまった。

孤独だったのだ。これまで、一人だった。ずっと。

Aはすごく親しいわけではなかった──彼の秘密を知らないほどには親しくなかった──から、彼らの代わりにはなれなかったが、少しでも、彼の支えになれれば良いと思った。

A自身も、不在の間に変わったことが多すぎて、かつての友人を失い、不安だった。ルーピンの気持ちが、少しわかる気がした。

「ねえ、ルーピン。あのさ…」

「ん？」

「…信じてるの？その…ブラックが…」

ブラックの名前を口にしたとき、ルーピンは顔をしかめた。その顔には、迷いがあるように見える。

「ごめん。言わなくて良いよ。でも、これは知っておいてほしいの。私は…ブラックを信じてるから」

「…うん。ミシェルは、そう言うと思ったよ」

ルーピンは眉を下げて笑った。