Hades the Ragnarok (ページ3)

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2【崩壊】ページ3

助けを求めようと上がる女子生徒の悲鳴。
そして意識と共に途切れた言葉。
何が起こったのか、何があってそうなったのか
全く理解できなかった。
恐怖のあまり、登校中の生徒は怯えた表情で逃げていく。
先程まで生徒で賑わっていた通学路は瞬く間に静まり返った。
この場に取り残されたのは、状況が飲み込めず唖然とした私と零。
そして、鮮血に染まりきった女子生徒。
その隣には黒い衣を纏い骸の仮面をつけて大きな鎌を此方に向けて構えている男。
漫画などで見たことがある、死神のような容姿だ。

零「Aっ、危ない！…っく｣

A「零…！｣

死神の動きは瞬間だった。
それに危機感を感じたのか、零は咄嗟に私を押した。
私は守られた。その代償として零は腕に少し深めの傷を負った。

A「ごめんなさい…私のせいで…！｣

零「このぐらい、平気だよ…っ。それよりも…来る…！｣

その言葉を聞いて辺りを見回せば死神の姿は無かった。
此処からどうなるのかなんて、さっきの動きでわかりきっている。
私は零を守るように抱きついた。
これが最後だと覚悟をしながら…。