【文スト】月下の桜は今日も微笑む

25枚目 ページ27

『徹夜…嫌だ…』
まだ朝なんだから頑張れば間に合うだろと言いたいそこの貴女！
間に合わねェよ。どれだけ書類があると思ってるんだ。


「徹夜が嫌なら真面目にやればいいものを…ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ」
『まぁ確かに先刻まで賢治くんと一緒に窓から黒蜥蜴を棄てていたけれど…』


あれは、仕事なの！そう云うと…
「あれは賢治の仕事であってお前にはもっと優先すべき仕事があるだろう」


うっ…ﾊﾟﾀﾘ。
『もう嫌だ。太宰さんを殴らなければ気が済まない。てことで太宰さん探しに行きます』
まぁ、こんな事しているから仕事が終わらないのだけど。


たまには良いよね、そう思いながら探偵社を出た。
何時も遊んでいるじゃない、と突っ込んだら負け。


＿＿＿＿＿



ふらふらと川岸を歩く。取り敢えず下流に行くべきかな…？
『うん？あれ、何か人が居るじゃん。珍しいな〜』


この川に人が居るなんて。それに大勢の人。いやぁ、珍しい。
『何かお困りですか〜？』


親切に声をかけてあげる桜ちゃん偉いなァ。


「あ、君！此処は関係者以外立ち入り禁止だよ！」
お？首根っこを掴まれて追い出されようとしているではないですか。私。
え…？もしや此処って…


『殺 人 事 件 の 現 場 だ っ た り す る … ？』

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