32:そばにいると誓った証 ページ32
「ウエディングドレスってやっぱり凄いね…。」
「夢にも思って見なかった?」
「そうだね…。」
「女の子の花形だもんね。」
それが貴方が相手で…着させてくれる人がいるなんて…。あの頃の私にはきっと考えられないことだろう。ましてや結婚も同じくらい。
「太宰くんはタキシード見てきて。どのドレスにするかは着てからのお楽しみだよー。」
「はいはい、決まって全て終わったらご対面ね。」
太宰くんはきっとカッコイイから、タキシードなんてすぐに着こなすんだろうなあー。だったらとびっきり綺麗になって、ホントのフランス人形っぽくなろう!!
きっと太宰くんもビックリするだろうな…。
一つだけ目に入ったドレス…私に似合うかな…。
「あの!!コレ大丈夫ですか!!」
「とてもお似合いかと!!」
「ほ…ホントですか…?」
「はい、とても細いですし…何しろねぇ…。」
「あぁ、確かに…細いし華奢の割には胸は出てますね。」
自分でも自覚済み。病気の割にはよく食って痩せこけないよう頑張ってはいる。
「じゃあコレで…なんか…人形みたいに…できたらフランス人形っぽく綺麗にしてくれたら嬉しいです。」
「おまかせください!!旦那さまをビックリさせましょう!!」
普段化粧をしないため、したらなんだか変な感じがした。けど、鏡の前の私は私じゃないみたいに変わっていくのが分かった。太宰くんはどんな感じになるかな。
「出来ましたよ。」
「あ…ありがとう…ございます…。」
なんか照れくさいなあ…。
「太宰くーん、コッチは終わったよー。そっちはー?」
「終わったよー。」
いざご対面…太宰くんは本物のおとぎ話…童話の中からそのまま出てきたみたいにカッコ良かった。片耳に髪かけるなんて反則…耳出すとか反則に近いよ…太宰くん。
「Aはホントのフランス人形みたいだね。」
「太宰くんは童話の中の王子様みたい。」
似合いすぎだよバカ。私が霞むじゃん。
「美男美女…とてもお似合いのお二人ですよ。」
カメラの前でも笑えない私を知ってなのか向き合う感じにしてもらった。最後の1枚…
「全く…仕事中になんで呼ぶかねぇ…。」
「与謝野さん!?」
「まぁー立ち会い人?」
たくさんの種類の花のブーケを持ってきてくれた与謝野さん。そしてカゴの中には花びらが…
「上から降る感じで…その中でキス…しよっか。」
あぁ、もう…
余計に死にたくなくなったじゃない…
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人生楽しんだもん勝ち - めちゃくちゃ泣きました、こんなに泣いたのは久しぶりでした。素敵な作品をありがとうございます。 (2021年8月3日 14時) (レス) id: 0301fd6d5d (このIDを非表示/違反報告)
シュメール人 - なんか、、やばい、、、、、 (2021年5月18日 1時) (レス) id: b636df43a5 (このIDを非表示/違反報告)
星 - コメント失礼します。凄く感動しました。素晴らしい作品を有難うございます。 (2020年5月4日 18時) (レス) id: 43b5f5b23e (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - 占ツクみて何年も経ちますがこんなに泣いたの初めてです…最高の作品でした!!本当にありがとうございました。 (2020年5月3日 23時) (レス) id: 0ebbee04e8 (このIDを非表示/違反報告)
華 - 泣きすぎてやばいです!呼んでいた1時間があっという間でした!本当にありがとうございました! (2020年1月4日 2時) (レス) id: 29d08050fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中二半の彼女は霜月さん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月6日 2時