1:お手柄 ページ1
「さすが太宰、お手柄だ。」
それから犯人たちを捕まえて軍警と国木田くんたちを呼んだ。すぐに身柄を渡して今に至る。
「うん…それは良いんだけどね…良いん…だけどさ…。」
褒めてもらえるというより、喜んで貰えるのは良いのだが、まずは私に犯人の場所を教えてくれた少女にお礼を言わなきゃいけない。それが先だ。
それに何故軍警ではなく私だったのか…
そこが不思議で、気になって、疑問でしょうがなかった。
「いつも変だが今日は一段と変だぞ太宰。」
「あ、うん…ごめん…。」
だから社に帰ってからみんなが喜んでいる間、みんなの話は上の空状態。なんなくいい気にはなれなかった。
その事を伝えるべきだろうと思い、いつもはやらずサボる書類や報告書を即終わらして国木田くんに見せた。
それから私の作成した書類や報告書を読んだ国木田くんは
「じゃあ…今回のホントの手柄は、その少女ってわけか。」
「そう、私はその少女に連れられただけなのだよ。」
「と言うことは…あの犯人グループの仲間…って可能性もありえますね。」
「いや、それはない。女はいないという情報だ。ありえない。」
すると国木田くんは頭を抱えて悩んで出した答えは、
「その少女にお礼を言わなきゃならないな。」
そう言ったのだ。
68人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:中二半の彼女は霜月さん x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年3月7日 15時