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【紅音目線】

『勝ちに行くに決まってんじゃん。そっちこそ、覚悟してよね?』


私の宣戦布告からどれくらいだったのだろうか。体感時間はほぼ2時間といったところ。

ここまで長引くとは流石に予想外だった3人は息を切らし、汗が頬を伝う。


「ハァッ……きっつ……」

「そろそろ体力が……持たないんだが...」

「私、もう無理...死ぬ...」

三者三様の意見が出たが、結局試合は終わらないまま。ここで愚痴を言ったところで大して意味は無く疲労感が増すだけだ。


「紅音、そろそろ俺の玉当たってくんない?お兄ちゃん疲れちゃった...」

「そっちこそ...早く当たればすぐに終わるのにっ...なんで避けるのよ...」

「紅音?おそ松と話しながらこっちに玉打ってくるのやめないか...?」

「そういうお前だって俺にナイフで攻撃してくるのやめよ?」

フラフラしながら3人で戦っているところに外野が口を挟んできた。


「ねぇまだ?ボクもうお風呂入りたいんだよねー」

「俺、猫にご飯あげにいかなくちゃなんだけど……」

「僕ねぇ...もう眠いんだぁ...ぐぅ」

「僕もにゃーちゃんの生放送見なきゃいけない時間になってきたんだけど」

ブーブー文句言う外野にそろそろ切れる3人。


「う…うるさいなぁ…!」

「レイカよりこっちが大事だろ...!」

「じゅうしまぁつ?...なんでもう寝てるんだ...?」

そこにチョロ松がある提案をしてきた。


「おいクソ長男!レイカじゃなくてにゃーちゃんだから!!
ーーてかもう引き分けで良くない?そんなフラフラじゃ本気で戦えないでしょ。一旦引き分けでまた次の時に続きしなよ?もうみんな疲れてきたし。」

「「「私・俺のプライドが許さない!!!」」」

「えぇ...めんどくさいなぁ。それじゃあ十四松、回収ー。」

「あい!!」

そう言って十四松は3人に光の速さで飛びかかり、あっさり捕まえた。

「はい、じゃあ今回の模擬戦は終了ー。解散して各自好きに過ごしなよー」


結局、チョロ松と十四松による強制終了により結果はうやむやになった。


「ちくしょー……紅音、気分転換にちょっと胸触らせて?」

「(物理的と精神的に)殺すよ?」

「フッ...汗をかく俺もナイスガイだぜ...」

「「あ、アバラ折れた」」

「何故だ!?……俺はなぜこんなにも兄弟を傷つけ...」

「クソ松喋んな。このままだとみんな死ぬ」

「(´;ω;`)」

しょうもない会話をして初めての模擬戦は幕を閉じた。

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作者名:きのこ松。 | 作成日時:2018年1月18日 20時

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