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【紅音目線】
しばらくするとおそ松は「ちょっと出かけてくるー」と言って部屋を出てった。
やっと静かになったものの、部屋は静まり返ってむしろ落ち着かない。
少しソワソワしているとノック音がし、チョロ松とトッティが入ってきた。
「やぁ調子はどうだい?」
「紅音ちゃん大丈夫?」
どうやら水分を持ってきてくれたみたいだ。
「はいこれ、スポーツドリンクね。こまめに飲むんだよ。」
「あ、ありがと」
チョロ松お母さんみたいだなぁ…なんて考えてスポーツドリンクを飲んでいると、トッティがある質問をしてきた。
「そういえば、紅音ちゃんっておそ松兄さんのこと好き?」
「ぶふぉっ!!」
「紅音ちゃん!?」
スポーツドリンクを盛大に吹いてチョロ松に驚かれた。
しばらくむせた後にトッティを睨みつけて私は叫んだ。
「何がそういえばなの!?馬鹿なの!?人が水分補給しているときに何聞いてきてんのこのドライモンスター!!ばーか!」
「え、何?図星なの?」
「はああ!?違うし!!初恋もキスもまだだよ!」
「そうなの!?……てか紅音ちゃん落ち着いて!!」
風邪ということも忘れてキレてるとチョロ松になだめられた。
「んん...まぁいっか。...あ!僕、仕事があったの忘れてた!また後で聞くから!それじゃあお大事にねー」
「僕も手伝うよ。とにかく、紅音ちゃんは休んでてね。いい?」
そう言って二人は慌ただしく出ていってしまった。扉が閉まる音がしてから私はドアを睨みつけてつぶやいた。
「……トッティ後で覚えておけよ…(ガチトーン)」
肩で息をしながら言い、私は布団にくるまった。
夕方くらいになると一松と十四松が部屋にやって来たーーーー途端に十四松は私にダイブしてきた。
「どぅぅぅぅぅん!!」
「ぐはぁ!?」
突然の事で驚きすぎてダイレクトアタックした私は変な声が出た。
「紅音ちゃん大丈夫っすか!?」
「ちょっと今のでダメージがひどい…かな……」
すんませーん!と十四松が謝るなか、一松は私に話しかけてきた。
「熱は?」
「え?37.0」
「頭は?」
「痛くないよ」
「お腹は?」
「痛くない」
「他は?」
「大丈夫だよ」
「ん、なら大丈夫。もうすぐご飯だから来れそうだったら来て。」
そう言って少しだけ微笑んだ一松は部屋を出てった。
「紅音ちゃん行きまっせ!!」
「ーーぅえ?まさか…ちょ...きゃああああああああ!!!」
結局、十四松に担がれて私はご飯に連れてかれた。
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作者名:きのこ松。 | 作成日時:2018年1月18日 20時