142章 些細なことでも嬉しい ページ10
・・・あれから、何時間経過したのだろう
意識がもうろうとし、思うように体も動かない
視界もぼやけていて、何も見えない状態だ
ただ、そんな中でも確信できていることが一つだけある
“生きている”ということだ
あの時私は撃たれたはずなのに、今こうして生きている
それに、体のどこにも痛みは感じなかった
どういうことなのか、そしてここはいったいどこなのか
意識がはっきりするまで、それは謎だ
ガチャッ
ドアの開く音、誰かが入ってきたのだ
私は起き上がろうと、腕に力をいれるが、まったく力が入らなかった
クロ「起きたか」
A「っ・・・・」
この声・・・クロハだ
クロ「麻酔が効きすぎたか・・・A、大丈夫か?」
A「・・・だぃ・・・じょ、ぅぶ・・・・じゃ、ない・・・・」
クロ「無理すんな、もう少し寝てろ。そうすれば楽になる」
誰のせいだと思ってるんだよ・・・・
そう言い返してやりたかった
だがそれよりも、もっと気になることがある
A「ぁ・・やの、は・・・?」
クロ「ん・・・A、何か誤解してるだろ」
A「・・・?」
誤解?私が何か間違っているのだろうか
ますますわけがわからなくなる。だがそのモヤモヤも、クロハが説明してくれたことで解消された
ウララから守るために、してくれたことなんだって・・・
でも、だとしたら何故クロハはあのとき、あの瞬間
――・・・不敵な笑みを浮かべていたのだろうか
それだけがどうも引っかかった
しばらくすると、だんだんと視界は良好になり、体も軽くなってきた
でもやはり、少しだけクラクラする
私はゆっくり上体を起こし、目を開けて辺りを見渡す
全体的に真っ黒な大きい部屋、そして私が今まで寝ていた場所はベッドだった
A「ここは?」
クロ「俺がずっと使ってた研究所の最下層(さいかそう)」
A「研究所・・・ってことは、ウララは知ってるんじゃ・・・」
クロ「いや、この部屋までのルートは俺しか知らない。それに、入るにはパスワードと俺の“声”が必要だからな」
A「音声パスか・・・入念だねw」
クロ「・・・当たり前」
ってことは、ここに入ったのは私がはじめてなんだ・・・嬉しいなぁ
そう思うと、思わず笑みがこぼれる
こんなことで喜んでしまう私は、変だろうか??
143章 好きになりすぎて→←141章 少しのわがまま クロハside
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名無し16825号(プロフ) - 貴方の作品大好きで、いつも読ませてもらっています! 更新大変だと思いますが、頑張ってください! (2019年9月2日 20時) (レス) id: 8fbf982787 (このIDを非表示/違反報告)
チコリ - 面白くて寝れないです (2016年3月7日 0時) (レス) id: 0b4c6a57d5 (このIDを非表示/違反報告)
馬 - お疲れ様です!敬礼(-_- d///)あ、よく考えたら冴月さん、私の3つ上だったんですね!じゃあ今度から師匠って読んでも良いでございますでしょうか(/・^・キリッ) (2016年2月8日 20時) (レス) id: 0db8b09007 (このIDを非表示/違反報告)
神秦(プロフ) - 作者さん同級生だったんですね!?Σ( ̄。 ̄ノ)ノ 受験がんば!(あ、作者さんは公立受けないのかな?) (2016年2月6日 16時) (レス) id: 5243b5578c (このIDを非表示/違反報告)
キーボー( ´艸`)(プロフ) - 元キーボー☆カノキド廃クロ廃(ry です!更新再開おめでとう! (2016年2月6日 10時) (レス) id: 3c06f2dd90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冴月 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Satsuki0111/
作成日時:2015年9月4日 19時