【HP】蛇寮の眠り姫、ここにあり Ⅱ (ページ19)

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reunion ページ19

「これですか？屋敷しもべの服従の印でございます。ご主人様が服をくださった時初めて自由になれるのです。」

「ああ、そういえばA、そんなこと言ってたね」

ハリーも納得したように頷いた。

「可哀想だけど、私たちにはどうすることも出来ないから……」

カタッ、と物音がした。私がここにいるのがバレたら間違いなく減点対象だ。

するとハリーはいつの間にか持っていたマントを私に被せた。

「これは？」

布の裾を持って確認する。

「透明マント。バレたらまずいでしょ？被ってるといいよ」

「ありがと」

彼の気遣いに嬉しくなった。

「いいですか？ホグワーツで今恐ろしいことが起きようとしているのです。ハリー・ポッターとA・シルヴァーはここにいてはいけません。歴史が再び繰り返されようとしているのです。」

ドビーは訴えた。

「繰り返すって？」

「前にも何かあったの？」

2人でドビーに詰め寄ると、ドビーはしまった、と頭を抱えた。

「あ〜！言ってはいけなかった。ドビーは悪い子！」

ドビーはサイドテーブルの骨生え薬の瓶を持って頭に激しくうちつけた。

「ドビー、ストップ！」

「やめてドビー！」

2人で止めにかかって、何とか容器を奪う。

「前に起きたのはいつ？今は誰がやってるの？教えてよ！」

ハリーが改めて訊いた。

「ドビーには申せません。ドビーはただハリー・ポッターとA・シルヴァーをお守りしたいだけです。」

「お願い、教えて。誰なの？」

すると、医務室のドアが開いた。
咄嗟にマントを被って近くの柱に隠れた私、姿くらましをしたドビー、布団を被ったハリー。

三者三様、バレぬように速攻行動を取ったため、気付かれはしなかった。

「さあこちらに。何があったんです？」

マダム・ポンフリーだ。担架が運ばれていた。

「また襲われたのじゃ。」

ダンブルドア校長が静かに言った。よく目を凝らすと、横たえていたのはコリンだ。

「恐らく石にされたのだと思いますよマダム・ポンフリー。もしかしたら襲った者を写真に撮ったかもしれません。あっ！どういうことでしょう？アルバス。」

ダンブルドア校長がコリンのカメラを見ようとすると、カメラは小さく煙を上げた。

「生徒に…危険が迫っているということじゃ。」

切羽詰まった声色で言ったダンブルドア校長の表情は硬かった。

「みんなには何と言いましょう？」

「真実を。秘密の部屋が今再び開かれたのじゃ。」

医務室の空気は、冷たく重かった。