【あんスタ！】朔-さく-【男主】Ⅱ (ページ12)

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62.写るページ12

Aside

《なんか見たことあるんだよねぇアンタみたいに追い詰められている人の顔。》

あれはどういう意味だったのだろうか…

１人ベッドの上で仰向けになりながら天井を見つめる。頭の片隅に写るのは先ほど俺に急に話しかけてきたと思いきや

いきなり悲しそうな顔をした３年瀬名泉と同じクラスの朔間凛月の二人。

まるで俺を誰かと重ねていて訴えてきているようだった。

でも俺はKnightsの事情なんて知らない。司にだって教えて貰っていない。

そもそも司が知っているかどうかも知らない……

そう、俺は何も知らないただの部外者。

それなのに勝手に誰かと重ねられ、心配されて心に響くことなんて何一つなく、

あの二人の言葉を無視して１人帰ってきた。

今さら考えることも億劫になって

体の体勢を少し変え目を瞑る。疲れていた身体には至福の時間が今すぐにでも訪れそうになっていた。

だが、身体に鞭を放ちゆっくりとベッドから立ち上がり、明日の学校の準備と

着たままだった制服をハンガーにかけパジャマに着替える。

今日もいつも通り、何ひとつ変わらない極普通の毎日だって思いたかった。

けど布団に潜りいざ目を瞑ると脳裏に写るのは赤色のペンライト、所謂Valkyrieのイメージカラーというもの。

俺は立ってはいけないところ(Valkyrieライブ)に立ってしまった。