インド旅行は知っている

KZに会うっ！〜アサside〜［13］ ページ15

私はまた勉強に戻る。

今日、秀明は夕方からだけど、KZの皆は特別クラスがあるから今も勉強してるんだよね。

午前も午後も大変そうだなぁ。

私もやらなきゃ。

下で、智絵が

「孝君と遊んでくるね！」

と言っている声が聞こえた。

よくそんな事言えるなぁ。

私は『若武と遊んでくるね！』なんて絶対言えない…。

少し顔が赤くなった。

でも、やっぱりそんな事を堂々と言える智絵が羨ましいかも…。

そんな事をぼんやりと考えながら勉強していると、

「アサ！ご飯よ！」

お母さんの声。

「はーい！」

手を洗って食卓に着いた。

「あれ、智絵は？」

お父さんもお母さんもいるのに、智絵だけがいない。

「あぁ、若武さん家でご飯食べさせてもらってるのよ。」

はぁ！？

孝ちゃんとデートした上に、ご飯まで頂いてくるの！？

智絵、恐るべし…。

私にはとても無理だわ。

「智絵…
しょっちゅう若武の家でご飯食べさせてもらってるけど、大丈夫かな？」

私が恐る恐る聞くと、お母さんが答えた。

「さあねぇ。
たまには家にもご飯食べに来てね、って言った方がいいかしら。」

私としては、うるさいチビっ子がいない方が嬉しいけど、それを言うと絶対怒られるからやめておいた。

でも、お父さんが

「そうだなぁ。たまには誘った方が良いかもしれないね。」

と言ってしまった。

あーっ！

お父さんっ！

「じゃ、今度の週末にでも、若武さん家をお誘いしとくわ。」

はぁぁ…。

またうるさいチビっ子が遊びにくるのね…。

私の平和な週末が台無しになっちゃうじゃないの！


でも、ちょっと待って…。

私は、お母さんがさっき言った事を思い出した。

『若武さん家をお誘いしとくわ。』って言ったんだよね！？

という事は…

若武も来るって事！？

キャーっ！

どうしようっ！

私の鼓動が早くなる。

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