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「…彼女はどんな人なんです？」
レギュラスが言う。私は嫌な方向に話が進んでいることを察した。シリウスから見て私はどんな風に映っているのだろうか。
「…Aは悪戯好きで明るい。でもAは繊細なんだ、そういうところがレギュに似てる」
「…繊細な感じには、ぱっと見見えませんけど」
「あいつは人をよく見てる。細かい感情の変化を見ているからみんな居心地がいいんだ。あの隙の無いエバンズがAの前では無防備だ」
彼の口から悪口こそ出てこなかったが何となくこっぱずかしい。ただ、リリーが私の前で無防備であるという印象を受けたなら、うれしいことこの上ない。シリウスが私を褒めるが、大概シリウスも人をよく見ているのだ。
「素敵な方なんですね」
「そうなんだよ。お前に紹介したいくらいだ」
「ふふ、それには及びませんよ、兄さん」
レギュラスが少しいたずらな声を上げる。そして、レギュラスは当然のように、ね、Aさん、と私のほうへと声をかけた。このタイミングで私であるということをばらすのか。
レギュラスもシリウスの弟、悪戯が好きに決まっているのだ。ぱさり、とかぶっていたフードをとられる。レギュラスじゃなくてシリウスに。もはや私は意地になって顔を膝に埋めたまま、体を小さくした。
「ひどいよ、レギュラス」
「僕の兄を知らないとは言わせませんよ」
ぎゅうっと膝を抱える腕をゆっくりとシリウスは解こうとする。でも私も何となく嫌でさらに腕に力を入れた。無理やり解くこともできるはずだが、シリウスはあっさりと私の腕を離した。
「僕は彼女の音楽仲間です。Aさんピアノもバイオリンもお上手なんですよ」
そうか、とシリウスは言って私の頭にぽん、と手を置く。髪を一つにまとめているからなのか、なでられることはなく、ぽんぽん、と優しくたたかれるだけだった。
シリウスは何を思ったのか、レギュラスとは反対側の私の隣に同じように座り込み、私の頭をなでながらレギュラスとの会話を再開した。
よくわからないけれど両脇にブラック兄弟に固められる。普通なら緊張するところなのだろうが、私はどうしようもなく安心してしまって体から力が抜けた。それを見計らったようにシリウスが私の肩を抱いて引き寄せる。私はそのままシリウスのほうに体重をかけた。
二人が居るなら大丈夫だ、と漠然と思って私は瞼を閉じる。リズミカルに頭をなでられて、私はまどろみの中意識を手放した。
ラッキーアイテム
マールヴォロ・ゴーントの指輪
今日の呪文学
ルーモス（光よ）
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アネモネ(プロフ) - お昼ご飯はモンスターさん» ありがとうございます！長い作品ですが、お時間あるときに読んでいただけると嬉しいです！ (2023年1月27日 13時) (
レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
お昼ご飯はモンスター(プロフ) - キメラ想像したらめっちゃ笑いましたwwまだ読んでいる途中ですが続きが気になって黙々と読んでいます。更新お疲れ様です、応援してます！ (2023年1月26日 10時) (レス) id: be756b31db (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - お昼ご飯はモンスターさん» つなぎ目だらけで舌を出すキメラを生み出してしまいました…wご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2023年1月26日 10時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
お昼ご飯はモンスター(プロフ) - フランケン・アインシュタインはおもろすぎるｗアインシュタインとフランケンシュタインは別物ですよ〜 (2023年1月25日 10時) (レス) @page8 id: be756b31db (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - みーやんさん» ご指摘ありがとうございます！見当たる限り修正しました、ご迷惑おかけします。読んで下さりありがとうございました、これからもよろしくお願いします (2022年12月13日 0時) (レス) id: cfb2af5982 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アネモネ | 作成日時：2022年11月26日 20時
