第331夜 ページ48
(セドリックside)
「セドリック、ちょっと話があるんだ。いいかい？」
玄関での騒ぎから数日
一人次の授業に向かおうとしていた足が背後から聞こえてきた声によって地に縫い止められた
「やあハリー、どうした？」
振り返るとそこには年下の友達
ハリー、ロン、ハーマイオニーが三人で顔を見合せながらもごもごと口を動かしていた
「君がN.E.W.Tで忙しいのは分かってる
でも、その…僕たち、君にも手伝って欲しくて…」
「手伝うって何を？」
参考書が重い
僕は軽く持ち直しながら聞き返した
「…セドリックは今のアンブリッジのやり方についてどう思う？」
質問に質問で返され僕は一瞬押し黙る
少し考えてから僕は自分の考えを口に出した
「このままじゃホグワーツは危険だ。監視されているという意味でも、授業の質という意味でも
これから戦争が始まろうとしているのに魔法をろくに使わせてもらえないなんて自 殺行為だ」
ありのままの気持ちを述べる
言いながら周りに人がいないか何度も何度も確認した
「そう、そうだよセドリック！」
するとハリーが僕の言葉に激しく肯定した
驚いて僕は目を丸くする
「このままじゃ皆危険だ。アンブリッジのやり方だと闇に抗う力は持てないままだ。だから僕…僕たちが…」
「僕たちが皆の先生になる……そういう事か？」
そう確信を持って尋ねるとハリーは一度周囲を見回し、それから深く頷いてみせた
「ハリー……それがどんなに危険なことか分かっているのか？」
「分かってる。分かった上での決断なんだ」
アンブリッジに楯突くというのは魔法省に抗うのと同じ
特に僕らは風当たりが強い
それでもやるのかと聞くとハリーはもう一度深く頷いてみせた
「Aが言ったんだ。闇が迫ってると分かっているなら動くべきだって
僕らには動く責任がある
あいつの復活を間近で見てしまった僕らが皆を導かなくちゃならない」
闇の到来を一番よく分かってる僕らが前線で体を張らなければならないと、ハリーは強く断言する
「Aがそんな事を…」
彼もまたひとり孤独な闘いに身を置いている
心をすり減らして闇に抗うAの姿を思い出し僕はグッと目を閉じた
「分かった、君の話に乗ろう。僕も一緒に闘わせてくれ」
片手で参考書を持ち直し、右手を差し出す
「ありがとう」
ハリーも手を差し出し、僕らは固い握手を交わした
これがダンブルドア軍団のはじまり
闇と闘う、最初の一歩だった
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雪乃 - 面白すぎて一気に読んでしまいました…！！話の展開にとてもワクワクしてます！！更新応援してます！ (2021年12月17日 0時) (
レス) id: c79f44231f (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - アロンさん» ありがとうございます…(T_T) 更新頑張ります！！ (2021年12月15日 4時) (レス) id: c7287fd7d7 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 卵のたまごさん» ありがとおぉおおおぉおお！！！！ (2021年12月15日 4時) (レス) id: c7287fd7d7 (このIDを非表示/違反報告)
アロン(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！！更新待ってます！頑張ってください！ (2021年12月12日 19時) (レス) id: ed0e3e5242 (このIDを非表示/違反報告)
卵のたまご(プロフ) - 好きだぁぁぁぁぁぁぁ…！！！ (2021年12月7日 22時) (レス) id: d5144cc3f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2021年9月12日 16時
